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試験前に出たニキビの原因と治し方

試験前に出たニキビの原因とその治し方

試験前に出たニキビの原因と治し方

 

テストの前に睡眠時間を削って猛勉強。

 

そのかいのあって、試験には見事合格。

 

でも、きになる事が1つ。

 

 

口の周りと頬にニキビが出来て治らない。

 

 

食生活や睡眠時間が原因なのかなとは思いつつも、なかなか具体的な対処法は見つからないまま、、、。

 

このまま、ニキビが残ったらいやだな。

 

 

こんな症状でお悩みの方。

 

 

一般的にはニキビとは、毛穴の汚れやアクネ菌が原因となって発症すると考えられています。

 

 

しかし、私達鍼灸師はまた違った方面からニキビの原因を考えたりもします。

 

 

今回は、東洋医学の観点から、ニキビについて考えていきたいと思います。

 

 

 

ニキビとは

 

ニキビには、一般的に西洋医学と東洋医学の考え方があります。

 

治療法・考え方などが変わってきます。

 

まずは、西洋医学の考え方から、説明させていただきます。

 

 

西洋医学の考え方

【西洋医学的なニキビの原因】

 

  • ・睡眠不足
  • ・不安,精神的な緊張などのストレス
  • ・食生活の乱れ
  • ・月経に伴って起こるホルモンバランスの乱れ
  • ・間違ったスキンケア
  • ・冷え性

 

 

など、様々な要因があります。

 

 

皮膚科に通えれば良いのですが、忙しくてお医者さんにかかる時間がない方。

 

金銭面的に皮膚科さんに通う事が出来ない学生さん。

 

病院に行く事に抵抗のある方。

 

 

体にあるツボを使えば、症状を軽くする事も難しくはありません。

 

 

まず、東洋医学では、テスト前に出てきたニキビの原因を、次のように考えています。

 

 

 

東洋医学の考え方

 

【簡単な東洋医学的な理論】

 

東洋医学では、ニキビの原因を内臓の熱によるものと考える。

 

東洋医学の考え方は同じ疾患でも病気になるパターンが様々あり、タイプ分けが出来ます。

 

 

 

ニキビのタイプ

 

(1)脾胃湿熱によるニキビ

脾胃湿熱

 

 食生活の乱れから脾臓や胃の消化器官が疲れ、機能低下がみられる事で、消化吸収がうまく出来なくなり、湿の処理が出来なくなります。

 

 

その結果、体の中に湿が停滞し、熱を生む事でニキビができる。

 

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治療方法としては、長期に渡り体の中にいた湿と熱を取り除き、体の循環を良くする必要がある。

 

 

また、脾臓や胃の機能を高め消化機能を正常に戻す(高める)必要がある。

 

 

【有効なツボ】

曲池

胃の六ッ灸

・曲池…東洋医学ではニキビの原因の多くを内臓の熱と考えるので、  清熱作用のある曲池はどのタイプのニキビにも有効である。

 

・陰陵泉(瀉法)を使用し体の中の湿を取り除く。

 

・豊隆(瀉法)を使用し体の中の湿を取り除く。

 

・胃の六つ灸(補法)膈兪,肝兪,脾兪を使い脾胃の消化機能を高める。

 

・足の太陰脾経・陽明胃経上のツボ使用する事で脾胃の機能を高める。

 

特に原穴(元気が集まるツボ)・募穴(臓腑の気が集まるツボ)などを使うと良い。

 

 

  • ・衝陽(胃の原穴・補法)
  • ・中冠(胃の募穴・補法)
  • ・太白(脾の原穴・補法)
  • ・章門(脾の募穴・補法)

 

 

 

(2)肝火上炎によるニキビ

 

 試験の不安や精神的な緊張などのストレスが肝臓に影響を及ぼし、肝火という肝臓に熱が生まれた状態になります。

 

 

その熱が頭や顔に上る事でニキビが出来ます。ストレスなどでよくイライラしたり怒りやすい状態が肝臓に悪影響を及ぼし、人によっては、喉の閉塞感(イガイガ・喉が詰まっている感じ)や胸脇部痛みなどがでる事もある。

 

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心因的なものの影響で体の中(内臓)に熱が溜まっている状態なので熱を除去することが大事となり、さらに肝臓の機能である疏泄機能を高める必要があります。

 

 

疏泄機能というのは、精神状態をのびやかにしたり体の循環をよくして、体と心のバランスと保っています。

 

 

体にとってとても大事な機能なので、高めることが大事です。

 

 

【有効なツボ】

 

太衝

 

・太衝(肝の原穴・瀉法)を使用する事で肝気の上逆を抑えられる。

 

・陰陵泉(瀉法)を使用して湿を取り除く。

 

・豊留(瀉法)を使用して湿を除く

 

・期門(肝の募穴・瀉法)をし肝の気を抑える。

 

足の厥陰肝経・足の太陰脾経・手の太陰肺経も有効。

 

(3)瘀血によるニキビ

瘀血

瘀血とは血液が汚れていたり滞っている悪い状態の事です。

 

 

瘀血となる要因はたくさんあります。冷え性などの身近なものや、食生活の乱れなどの悪い生活習慣を送っていることでなります。

 

 

瘀血の状態は、様々な病気の原因となりかねません。

 

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瘀血の場合には血液の滞りがあるため、循環を良くして血液の流れを活性化させる必要がある。

 

 

冷えが原因の瘀血の場合には、血液の凝滞があるため、普段から冷たいものの飲食を控える事や、入浴・お灸などで体の中を温め、冷やさないように心がける必要がある。

 

 

【有効なツボ】

 

三陰交

・三陰交(瀉法)を使用することで血液の流れを促進させる。

 

・血海(瀉法)は血液が集まっているツボなので血液に問題がある時に使用する。

 

・太衝(瀉法)を使用することで、肝臓の機能である疏泄機能が高まり、精神状態の安定や血液循環の改善が見られる。

 

・膈兪(瀉法)は血液の問題に効果が高いので使用する。

 

・気海(瀉法)を使用することで、気・水分・血液の流れを促進させる。

 

 

(4)月経の影響で起こるニキビの場合

 

女性では、毎月おとずれる月経の影響でホルモンバランスが崩れやすくなっています。

 

何らかの原因で月経に異常が起こると、バランスが乱れることで、精神的にも肉体的にも悪影響を及ぼし、ニキビや様々な症状がでます。

 

鍼灸治療では自律神経を整えたり、月経異常に有効なツボ・経絡を使用することで体質改善などが出来ます。

 

 

【有効なツボ】

 

・三陰交を使用することで、月経による血不足を補うことができます。

 

・血海も同様です。

 

・腎兪は東洋医学では生殖をつかさどると言われています。なので月経に関係が深く、血不足の状態を補う事が出来ます。

 

・経絡としては、足の厥陰肝経・任脈に属するツボを使用することで、改善が見られる。

 

 

まとめ

 

まとめ

 

ニキビになる原因は、西洋医学・東洋医学どちらの考え方でも様々あります。

 

 

本人が気づいていないだけで、内臓の機能低下が起こっていたり、瘀血の状態になっている場合もあります。

 

 

今、ニキビで悩んでいる方はとても多いと思います。

 

 

薬でニキビを治す事も大事だと思いますが、本当の原因は、内臓からの場合や精神的な問題から来ているのかも知れません。

 

 

ニキビには、たくさんの考え方や原因がある事を知ってもらい、自分に合った治療法を見つけ、根本的な原因を治していく事が大事になると思います。

 

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