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東洋医学的疲れの説明

【鍼灸師直伝】病院では治せない!?なんだかいつも疲れてる。を治す2つのツボ

東洋医学的疲れの説明

 

 

どんな方でも毎日疲れ知らずで過ごしていきたいですよね!?

 

 

ですが実際は、毎日6~7時間寝てるのにいつも眠い。なんてお悩みをお持ちの方も多いです。

 

 

疲れの原因は、生活習慣の乱れや体を動かしすぎての疲れがありますし、精神的な問題が原因で疲れが生じてくる事もあります。

 

 

こんな時、鍼灸師は疲れを東洋医学の観点から考えていきます。

主に疲れやすい方は次の2タイプに分けられます。

 

 

  • ・脾気虚タイプ
  • ・脾湿タイプ

 

 

これから詳しく説明をしていきますが、はじめにどこのツボが効くのか早く知りたい方の為に、そのツボをご紹介いたします。

 

 

疲れている上に食欲がない方には、足三里(あしさんり)

 

 

足三里の場所

 

 

疲れててやる気が出ない方には、委中(いちゅう)

 

 

委中の場所

 

 

この2つのツボを毎日3~5分指圧してあげると、疲れがとれてくるはずです。

 

 

さて、ではここから疲れについて詳しく説明していきます。

 

 

先程、疲れの原因を脾気虚と脾湿と2タイプに分けましたが、ここで”脾”という漢字が出た事に注目してください。

 

 

これは、西洋医学の脾臓と一緒なのですが、東洋医学では脾臓の働きが異なります。

 

 

東洋医学的脾臓の働き

 

 

少し説明が難しくなるので、簡単に説明していきます。

 

 

普通、食事をしたら胃や腸で消化吸収をすると考えますよね?

 

 

ですが、東洋医学では食事の本格的な消化は脾臓で行うと考えているのです。

 

 

また、食事を消化吸収する過程で作られる物質の事を精微(せいび)いいます。

 

 

脾臓では、この精微を元に血液を作るのですが、この力の事を生血(せいけつ)といいます。

 

 

次に、精微を心臓と肺へと昇らせるのですが、この力を昇清(しょうせい)といいます。

 

 

食後に頭がぼんやりするなんて時は、脾の昇清の力が衰えて上手に精微が昇っていかない事が原因になります。

 

 

女性で内出血や不生性器出血をする方がいますが、この原因は脾の統血作用といって、無駄に出血しないように血液を血管内に収める力が衰える事が原因になったりします。

 

 

このように、体を上手に働かせるには脾臓の力が大切なのですが、疲れをためやすい方は、脾の働きが衰えている可能性が高いのです。

 

 

そして、脾がどのように衰えているのかと診断する事が治療の最初の手順になります。

 

 

では、自分の疲れのタイプがどちらを診断して、その疲れを治していきましょう。

 

 

【東洋医学的】自分の疲れタイプ診断

 

自分の疲れのタイプチェック表

 

 

それでは、タイプによって出てくる症状を列記していきます。

自分に当てはまる症状が多いものを探してみましょう。

 

 

脾気虚タイプの症状

  • ・いつも眠い
  • ・食事をした後に眠くなる
  • ・元気がない
  • ・食欲がない
  • ・消化不良
  • ・お腹だけポッコリしてる
  • ・顔の血色が悪い
  • ・痩せてる、瘦せ型

 

 

脾湿タイプの症状

  • ・寝ても寝ても眠い
  • ・一日中疲れている
  • ・頭がボーとする
  • ・足がすぐにむくむ
  • ・頭がボヤッとする
  • ・足がむくみやすい
  • ・げっぷが良く出る
  • ・便秘と下痢を繰り返す

 

 

タイプによって原因が異なります

 

 

脾気虚タイプと脾湿タイプでそれぞれ原因が異なります。

ご自身のタイプに合わせた予防法をこころげましょう。

 

 

脾気虚タイプの疲れの原因

  • ・不健康な食習慣
  • ・働きすぎ、考えすぎ
  • ・手術後
  • ・出産後
  • ・運動不足
  • ・間違えたダイエット

 

 

特に不健康な食習慣は良くないです。

次の事を気を付けましょう。

 

  • ・食べ過ぎや飲みすぎ
  • ・早食い
  • ・よく噛まないで飲み込む
  • ・刺激が強い、脂っこい、冷えた、生、揚げ物、加工食品
  • ・アルコールを飲む
  • ・寝る前の1時間以内に食事をする

 

 

脾湿症タイプの疲れの原因

  • ・湿気の強い地域に住んでいる、
  • ・乳製品、揚げ物、脂もの、甘いもの、冷たいものを多く食べる
  • ・水分の摂り過ぎ

 

 

一般的に水分を多く摂りましょうといわれますが、このタイプの方は体の水分が排出できないタイプなので、必要以上に水分を摂取しないように気を付けてください。

 

 

タイプに合わせた東洋医学的疲れへの対処法

 

自分の疲れの原因が分かったら、タイプに合わせた疲れへの対処法を行いましょう。

 

 

脾気虚の対処法

脾気虚の疲れの表

 

 

  • ・生野菜や揚げ物を避ける
  • ・冷たい飲み物を避けて、温かい飲み物に変える
  • ・飲み過ぎ、食べ過ぎに気を付ける
  • ・食事に20分かける
  • ・じゃがいも、山芋、マッシュルーム、卵、豚、鶏を摂取する
  • ・ストレッチやヨガ、または30分のウォーキングや15分のジョギングをする
  • ・1日3分間、3回、足三里というツボを指圧する
  • ・お灸をする

 

 

脾湿タイプの対処法

脾湿タイプの疲れ

 

 

脾湿タイプの方は、脾気虚タイプの対処法に加えて次の事を試してみてください。

 

  • ・トウモロコシのひげ茶やあずき茶を飲む
  • ・足三里(あしさんり)に加えて、委中(いちゅう)という膝の裏側の中央にあるツボを寝る前に3~5分指圧する

 

 

病院では分からない原因不明の疲れには東洋医学を

 

なんとなく疲れてるんだけど、病院では原因が分からない。

 

 

そんな症状をお持ちの方は、鍼灸や漢方をはじめとする東洋医学がオススメです。

 

 

東洋医学は、病院で診断名がつかないような症状を治療する事に長けています。

 

 

今回の疲れはまさに病名がつかない症状です。

 

 

疲れを治すには、食生活に気を付けて足三里や委中などのツボを指圧して脾臓の衰えを治しましょう。

 

 

それでも、疲れがとれない方は症状が進んでしまっている可能性が高いです。

そんな方は、是非ともお近くの漢方医や鍼灸師に相談してみてください。

 

 

今回の記事が疲れで悩んでいる方の助けになっていれば幸いです。

 

出典: ac-punc

著者:小澤 悟 – 東洋医学博士、鍼灸師、漢方医

訳:小澤 勇人 – 柔道整復師、鍼灸師

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良い姿勢が疲れる原因

良い姿勢が疲れる原因とは!?【猫背は無理やり正すな!】

良い姿勢が疲れる原因

 

 

良い姿勢になりたいと、日々背中を伸ばして頑張っている皆さま。

 

 

どの程度、その良い姿勢を続けていられますか?

 

 

バレエを踊る方々

 

 

普段からトレーニングを積んで筋肉隆々の方であっても、1日中良い姿勢を保っていると疲れるはずです。

 

 

その理由の1つに、無理に猫背を治しているという事が挙げられます。

 

 

力を入れて姿勢を良くする男性

 

 

姿勢が悪い方に、「良い姿勢をとって下さい」とお願いすると、大抵の方が胸を張り、腰を過度に反らせる姿勢をとります。

 

 

姿勢を良くして下さいと指示した際の人の動きの画像

 

猫背を治す為にこのような姿勢を長時間保つには、ある事が重要になってきます。

 

 

そのある事とは

 

胸鎖乳突筋、斜角筋及び、僧帽筋上部の脱力

 

です。

 

 

僧帽筋上部

僧帽筋上部繊維

 

 

胸鎖乳突筋・斜角筋

骨格と体表での胸鎖乳突筋

 

 

日常的にこの3つの筋肉には、力がはいりやすいです。

 

 

なので、力を抜こうとしても、なかなか上手に力を抜けないという方が大勢いらっしゃるのです。

 

 

そして、猫背を治す為には上記の3つの筋肉が脱力した上で、次の2つに筋肉に力が入る必要があります。

 

 

その筋肉が、僧帽筋下部と菱形筋です。

 

 

僧帽筋下部

 

僧帽筋下部線維

 

 

菱形筋

背部の筋肉のイラスト

 

 

この2つの筋肉を優位的に使う事で、背骨や肩甲骨の動きが良くなり猫背が治っていくのです。

 

 

また、僧帽筋上部・胸鎖乳突筋・斜角筋に力が入ったまま、僧帽筋下部や菱形筋に力が入ってしまうと、呼吸が浅くなる傾向も強いです。

 

 

呼吸が浅くなると疲れやすくなります。

 

 

肩こりや疲れを感じ肩に手を置く女性

 

 

そして、呼吸が浅くなった状態で筋肉を使うと、さらに疲れます。

 

 

普段使わない筋肉であれば、尚更疲れます。

 

 

なので、呼吸が浅くなり慣れない筋肉に常時力をいれていると、なにもしなくとも疲れてくるのです。

 

 

疲れた女性のイメージ

 

では、良い姿勢を長時間続ける事は不可能なのかというと、そうでもありません。

 

 

僧帽筋上部や斜角筋の脱力が上手に出来れば、意識して背中を伸ばさずとも良い姿勢になるので疲れなくなります。

 

 

そこで今回は、良い姿勢でいても疲れづらくなる為の方法を、ご紹介していきます。

 

 

良い姿勢を長期間続ける事が出来ない方は、参考にしてみて下さい。

 

 

 

疲れずに良い姿勢を保つ3つのコツ

 

疲れずに良い姿勢を保つ3つのコツ

 

 

  1. 1.背骨の柔軟性を出す
  2. 2.胸郭・肋骨を柔らかくする
  3. 3.僧帽筋下部などの筋肉を鍛える

 

 

 

今回は、この3つに対してアプローチしていきたいと思います。

 

 

まず、なぜ背骨の柔軟性が必要なのかという事からお伝えしていきたいと思います。

 

 

 

背骨の柔軟性を出す意味

ヨガで背中を反らす女性

 

 

背骨が固くなると背筋が動きづらくなり、猫背になります。

 

 

猫背というと背中が丸くなるイメージがあります。

 

 

なので、背中を伸ばそうと姿勢を正した場合、背骨ではこのような動きが出ます。

 

胸椎伸展骨運動

 

この、上の骨が下の骨に対してスライドする動き。

 

 

この動きが悪くなると、どうなるのでしょうか?

 

 

 

  • ・背中が丸まります
  • ・動きの悪さを腰骨で代償し反り腰になります
  • ・背中の筋肉が弱ります
  • ・肋骨の動きも悪くなり呼吸が浅くなります

 

 

 

このように、背中部分の働きが悪くなり、猫背が悪化しやすくなってしまいます。

 

 

なので、背骨の柔軟性は大事なのです。

 

 

そして、背骨の動きを改善させる際にもう1つ重要な事があります。

 

 

それが、胸郭・肋骨を柔らかくする事です。

 

 

では続いて、胸郭・肋骨を柔らかくする意味について考えていきます。

 

 

 

胸郭・肋骨を柔らかくする意味

ストレス緩和で呼吸を楽に

 

 

胸郭とはいわゆる、胴体部分の事をさします。

 

胸郭の図示

 

  • ・前側を胸骨。
  • ・後ろ側を背骨。
  • ・回りを肋骨。
  • ・下を横隔膜。

 

 

 

これらの組織で囲まれた部分を、胸郭と呼びます。

 

 

胸郭の主な働きは、次の2つです。

 

 

 

・内臓の回りを骨で囲む事で、外からの衝撃から内臓を守る。

・ドーム状の空間を横隔膜で引き伸ばす事により、肺を膨らませ呼吸を行う。

 

 

 

その他の働きとして、良い姿勢を保つ為にも必要な部分でもあります。

 

 

深呼吸を行う際に、肋骨1つ1つの隙間が広がり、そして閉じます。

 

 

しかし、この動きが悪くなる状態があります。

 

 

それは、緊張した時です。

 

 

緊張してドキドキ

 

 

緊張すると肋骨の間にある筋肉が固くなり、肋骨が動かなくなります。

 

 

空気を深く吸えなくなってしまう為に、息苦しくなってしまうのです。

 

 

そして、その息苦しさを拭う為。

肋骨の代わりに過剰に動く部分があります。

 

 

それがです。

 

 

息を切らして走るランナー

 

 

スポーツや走ったりすると肩が細かく上下するようになりますが、あの状態になるのです。

 

 

すると、首や肩に緊張がとれなくなり、先ほどの僧帽筋上部や胸鎖乳突筋の脱力が行えなくなります。

 

 

結果、常時肩を上げる筋肉が活性化され、猫背が治らなくなります。

 

 

因みに、肩凝りでお悩みの患者さんの施術の際、当院ではマッサージなどのほぐしをあまり行いません。

 

 

マッサージはやらない

 

 

筋肉の緊張をとり柔らかくする事は大事なのですが、効果が持続しない事が多い為です。

 

 

胸郭や肋骨の動きが固くなった結果、首肩の緊張が出ている方の場合。

 

 

肋骨の矯正を行い呼吸が深くなるようにする施術だけで、筋肉の緊張がほぐれて肩のコリが柔らかくなる方が多いです。

 

 

これは、肋骨の動きを滑らかにする事によって呼吸が深くなり、首や肩の緊張が緩和し筋肉にストレッチがかかる事もそうなのですが、自律神経のバランスがとれ血流や緊張がとれる為と考えています。

 

 

このように、肋骨を柔らかくする事は、猫背を治す事にも繋がりますし、肩凝りを緩和する為にも良い手段の1つなのです。

 

 

最後に、僧帽筋下部や菱形筋を鍛える意味について考えていきましょう。

 

 

僧帽筋下部や菱形筋を鍛える意味

肩のトレーニング

 

これらの筋肉は、主に肩甲骨についています。

 

 

前からと後ろからの肩甲骨

 

 

そして、肩甲骨を背骨に近づける作用があります。

 

 

猫背や巻き肩改善には必要不可欠な筋肉なのですが、ここで注意点があります。

 

 

背骨の柔軟性を出す前に、これらの筋肉を鍛え過ぎないようにして下さい。

 

 

背骨の柔軟性がある状態で鍛える事によって、猫背が改善できるのです。

 

 

ですが、柔軟性が得られないまま鍛えてしまうと、背中が盛り上がった姿勢になる可能性が高いです。

 

 

若干猫背の筋肉質の男性

 

 

猫背を治そうとして反対に、猫背になってしまうのです。

 

 

これでは本末転倒です。

 

 

背骨の柔軟性を出し、かつ僧帽筋下部の筋肉をつける事で、強くて且つ柔らかい猫背改善筋を得る事が出来るのです。

 

 

そしてまた、猫背を治す際には筋肉を鍛えるというイメージよりも、筋肉を動かすというイメージを強くもった方が良いでしょう。

 

 

姿勢を治す際に筋肉は強く固いよりも、柔らかく良く動く筋肉のほうが、都合の良い場合が多いです。

 

 

例えば、肩甲骨を上げる僧帽筋上部は、肩甲骨を下げる僧帽筋下部の脱力と入力を交互に行えるようになると、筋肉が柔らかくなり猫背が良くなります。

 

 

しかし、正しい姿勢を保とうと力をいれ、まっすぐを意識した場合。

 

 

僧帽筋の上部と下部に同時に力が入ってしまい、脱力が出来ずに疲れてしまうのです。

 

この状態を強縮(きょうちょく)と言います。

 

 

筋肉隆々なマッスルボディーを目指しているのであれば、この動きの悪くはありません。

 

 

しかし、普段運動習慣がないのであれば、避けたほうが良い筋肉の使い方になります。

 

 

反復になりますが、肩の力は抜いて背中に力が入る。

 

 

この状態を目指し、姿勢を治していきましょう。

 

 

では最後に、良い姿勢でいても疲れなくなる為の体操法をご紹介していきます。

 

 

良い姿勢でいても疲れなくなる為の体操

 

今回は次のポイントを意識しながら、姿勢を正す体操をご紹介していきます。

 

 

 

  1. 1.背骨の柔軟性を出す。
  2. 2.胸郭・肋骨を柔らかくする。
  3. 3.僧帽筋下部などの筋肉を鍛える。
  4. 4.背中の丸まった部分を矯正する。

 

 

 

まずは、背骨の柔軟性を出す体操法から行ってみましょう。

 

 

 

仕事中でも出来る!簡単背骨のゆるめ方

仕事が終わり、家に帰ってクタクタ。

さぁ、体操を行おうか、、。

 

 

最初は続くのですが、眠さや疲労が優先され、後々体操が行えなくなってしまう事も出てくるでしょう。

 

 

どんな体操にも当てはまる事なのですが、継続してこそはじめて効果が出てきます。

 

 

家に帰ってからでは、なかなか行えない方は、仕事中に体操を行ってしまいましょう。

 

 

仕事中にでも出来る簡単な背骨ほぐしをご紹介いたします。

 

 

【やり方】

1.椅子に腰掛け、胸に膝頭がくっつくように片方の膝を抱え込む。

 

2.抱え込んだ膝を胸から離すように動かす。

 

3.肘が適度に伸び、背中が丸まり筋肉が伸ばされる位置で姿勢を保つ。

 

4.再度、膝を抱え込む。

この際に背中が真っ直ぐになるように意識する。

 

5.一連の動作を深呼吸を行いながら、左右3回3セット行う。

 

 

 

骨格矯正の基本!?肋骨の矯正法

当院では小顔効果や整顔効果が期待できるお顔の矯正の他にも、猫背矯正や巻き肩矯正。

 

O脚矯正など様々な骨格矯正メニューがありますが、そのほとんどに共通して行っている矯正術があります。

 

 

それが肋骨矯正です。

 

 

肋骨の動きを整えて、胴体の歪みを良くする矯正術なのですが、骨格矯正の基本とも言える矯正術になります。

 

 

なぜなら、呼吸と姿勢の矯正を同時に達成する事が出来るからです。

 

 

患者さんから受ける質問の中で、

「なぜ体が歪んでしまうのですか?」

というものがあります。

 

 

そんな時の回答として、以下のように答える事が多いです。

 

 

 

何故体は歪むの?

 

人間は左右で対照に作られているように見えますが、実は左右で非対称な事が多いです。

 

例えば、心臓は若干左側に寄っていますし、肝臓は右にしかありません。

 

顔も左右均等な人は少ないです。

 

そして、最も歪みが生じやすい部分が肋骨になります。

 

これは、呼吸の際に、肋骨が動く事に理由があります。

 

肋骨は横隔膜という筋肉と共同に動いて呼吸を行います。

 

しかし、日常生活では体がどちらかに傾くような姿勢を強要される事が多々あります。

 

電車で立っている際には左右どちらかの足に体重を載せている事が多いですし、片方の肩にカバンを持って歩く事も体が傾く要因の1つになります。

 

このような動作1回1回の作用は体を歪めるほどではないのですが、年単位で行ってしまうと問題が生じてきます。

 

立ちやすい側、カバンを持ちやすい側という癖が生じてしまうのです。

 

すると、骨格はその歪みに合わせ曲がってきてしまいます。

 

この状態で歪みがとまるのなら、まだ正しい位置に戻しやすいです。

 

ですが、この状態を長く続けてしまうと骨格の歪みが進行して、呼吸を浅くしてしまうのです。

 

これは本来、呼吸筋として働くべき横隔膜が、歪んだ体、姿勢を保つ為の姿勢筋として働くように変化してしまう事が原因として挙げられます。

 

また、横隔膜はその形状上の問題で、左側の働きが弱くなる事が多いです。

 

すると、左側の肋骨が飛び出るように歪んできてしまうのです。

 

なので、そのような過程をたどり、体は歪んできてしまうのです。

 

 

 

このような事が理由となり、当院では歪みの進行具合にはよりますが、猫背も巻き肩の矯正もそして顔の歪みの矯正の時も、肋骨の矯正を行う事が多いのです。

 

 

それでは、前置きが長くなりましたが、肋骨を矯正する体操を行っていきましょう。

 

 

【やり方】

1.椅子に座り、右膝が左膝よりも前側になるように骨盤を動かす。

 

2.膝の間にクッションやタオルなどを挟む。

 

3.左手を右膝の上に置く。

 

3.左膝でタオルを押すように力を入れながら、深呼吸に合わせて左手で膝を押す。

 

4.一連動作を3回3セット行う。

 

 

 

背中の筋肉を鍛えよう

最後に僧帽筋下部と菱形筋を鍛えて、猫背を正していきましょう。

 

これらの筋トレとしては、ベントオーバーローというトレーニングが有名です。

 

しかし、トレーニングというものは決まって正しいフォームというものが求められます。

 

 

特に特定の筋肉だけを鍛えたいと思ったら、パーソナルトレーナーからの運動指導が必要になってきます。

 

 

時間やお金に余裕がある方はそれでも良いかも知れませんが、良い姿勢を長時間維持する為には出来れば毎日運動して頂きたいのです。

 

 

なので、今回は特に意識すべきポイントをお伝えします。

 

 

重りを持たない事。

 

 

僧帽筋はその作用上、どうしても上側の筋肉がつきやすいです。

 

 

重りを持ってしまうと、重りを持ち上げる事に意識がまわってしまいます。

 

 

なので、僧帽筋下部を鍛えたつもりでも、僧帽筋上部を鍛えてしまっている方が多いのです。

 

 

筋肉隆々になりたいのであれば話は変わりますが、猫背を治したいだけであれば重りはなくとも、達成可能です。

 

 

ポイントは肩甲骨の動かし方です。

 

 

それではやってみましょう。

肩甲骨を落とすバッテン体操

 

【やり方】

1.膝を肩幅に開き膝を軽く曲げる。

 

2.腰や背中が丸まらないように意識をして、上半身軽度前傾位をとる。

 

3.腰に両手を置く。

 

4.肩甲骨を下げるように意識しながら、背中側で両手を交差させるように動かす。

 

5.息が止まらないように注意しながら、一連の動作を15回3セット行う。

 

 

背骨の丸まった部分を矯正する。

猫背になると、背中が丸まってきます。

 

 

特に、肩甲骨の間辺りが丸まってくる事が多いです。

 

 

この部分は、ゴムチューブを使うと上手に矯正出来ます。

 

こちらの体操を試してみてください。

 

 

ゴムチューブを使った猫背矯正体操やり方

 

 

また、こちらの体操で背骨周りの筋肉を柔らかくする体操も加えてみてください。

 

 

首から腰のストレッチ矯正体操やり方

 

 

良い姿勢が疲れる方は骨格から姿勢を整えましょう

 

良い姿勢を長い間続けていると、疲れてしまう。

 

 

その原因は、肩や首の筋肉に力が入ったまま背筋を正す筋肉にも力を入れてしまっているからです。

 

 

大事な事は、肩甲骨よりも上の筋肉の脱力です。

 

 

肩甲骨を上げる力を10だとしたら、下げる力は10以上必要になってきます。

 

 

これでは、筋肉に必要以上に力が入り疲労し、長時間正しい姿勢を保つ事は難しいでしょう。

 

 

そうではなく、肩甲骨を上げる筋肉の力を5まで弱め、下げる力を6程度に抑える。

 

 

そうする事によって、少ない力で姿勢を良くする事が出来るのです。

 

 

その為に必要な事がこちら。

 

 

 

  1. 1.背骨の柔軟性を出す。
  2. 2.胸郭・肋骨を柔らかくする。
  3. 3.僧帽筋下部などの筋肉を鍛える。
  4. 4.背骨の丸まった部分を矯正する。

 

 

 

1つ1つはそれほど大変ではない体操ですが、大変な事が続ける事です。

 

 

その為に、今回は比較的に簡単に出来る方法をご紹介させて頂きました。

 

 

良い姿勢にはなりたいが、疲れてしまって良い姿勢を保てない方。

 

 

是非、今回の方法を実践してみて下さい。

 

 

姿勢の悪さで悩んでいる方の助けになれば幸いです。

 

 

 

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