最近では、1日机に向かってパソコンとにらめっこをするデスクワークが増えてきています。
仕事を一通り終えて、「ふーっ」と一息。
そんな時、ふと肩をグルっと一周・・・「パキパキッ」
別に痛くはないけど、なんか肩甲骨の辺りから変な音が鳴る。
そんな経験ありませんか?
他にも
このような「肩甲骨がパキパキと鳴るんですけど」という質問をされることが、しばしばあります。
痛くはないけど、気になるという方は多い様で、皆さん色んな所で聞いているみたいです。
病院に行ったんだけど・・・
「なんともないですね。レントゲン見ても異常ありません。痛くないなら様子を観ましょう。痛くなった時のために湿布出しておきますよ。お大事に。」
マッサージに行ったんだけど・・・
「だいぶ凝ってましたよ。姿勢が悪いみたいなので、普段の生活で気を付けてみてください。」
整体に行っきたんだけど・・・
「体がだいぶゆがんでいますね。治すには、しばらく通っていただいた方がいいですね。」
湿布では治らないだろうし、普段から姿勢は気を付けているんだけど、すぐに凝ってしまう。
通うのは大変だろうなぁ・・・。
そんな人には、これから紹介するトレーニングを試してみてください。
これから紹介するトレーニングが、なぜおすすめなのか、それには、次のような理由があります。
肩甲骨がパキパキ鳴る原因は、肩甲骨が肋骨の盛り上がりを乗り越えた時に、肩甲骨と肋骨が擦れることで起こります。
肩甲骨が動く際、肋骨の上を滑るように動きますが、肋骨がゆがんでいると、肩甲骨が正しく動いていても、肋骨に引っかかってしまいます。
その結果、肋骨の引っかかりを乗り越えた時に「パキパキ」と音がなります。
これを治すには、肋骨のゆがみからくる盛り上がりを整えなければなりません。
紹介するトレーニングは、肋骨のゆがみを整えてくれるので、背中の肋骨の盛り上がりを解消してくれます。
詳しい話は、後程ご紹介いたしますが、まずはこちらの動画をご覧ください。
見た感じは、地味で楽そうですが、実際やってみると結構疲れます。
この体操には、以下の3つの効果があります。
1.肋骨のゆがみを整え、背中側の肋骨の盛り上がりを治してくれる。
肋骨の前側が開いてしまうと、背中側の肋骨が盛り上がるようにゆがみます。
このトレーニングは、肋骨の前側を締め、背中側のゆがみを取ってくれます。
2.呼吸がしやすくなる。
肋骨が締まることで、胸郭が広がりやすくなり、また横隔膜も正しく働けるようになります。
その結果、空気の出入りがスムーズになり、呼吸が行いやすくなります。
3.骨盤のゆがみが取れる。
骨盤の開きを締めてくれるため、姿勢が良くなります。
猫背などの悪い姿勢からくる筋肉残りや体のゆがみを治し、予防してくれます。
また道具やトレーニングマシンもいらないので、自分の家で簡単に行えるのも魅力的ですね。
この記事の後ろの方にも、別のトレーニングやストレッチの方法をご紹介しています。
同じようにお家で簡単にでき、また仕事の合間に手軽にできるものもあるので、是非、ご覧なってお試しください。
では、これから更に詳しく肩甲骨がパキパキ鳴る原因や治療、予防についてお話してきます。
目次
最初に肩甲骨がポキポキ鳴る原因は、肩甲骨が肋骨の盛り上がりを乗り越えるときに擦れて鳴るとお話ししました。
その他にも、肩甲骨の動きが、筋肉が張って硬くなったことで、正しく動くのを邪魔していることも原因の1つになります。
そのため、体のゆがみだけではなく、肩甲骨の周りの筋肉の張りを取り、動きやすくしてあげることも必要になってきます。
どの辺の筋肉が張っているのか、また体がどのようにゆがんだりしているか説明していきますが、その前に普通の状態がわかっていると理解しやすいと思いますので、説明していきます。
肩は、鎖骨と肩甲骨、上腕骨の3つの骨が、つながってできています。
そして、背骨から出ている肋骨の上に肩甲骨が乗っかっている状態になっています。
腕が上がるにつれて、肩甲骨も斜め上に動かなければ、腕を上げることができません。
腕と肩甲骨は連動して動いているのです。
また肩には、たくさんの筋肉がくっついています。
特に肩甲骨は、鎖骨とつながっていますが、それ以外は筋肉に囲まれていて、多くの筋肉がくっついています。
肩甲骨は、僧帽筋(そうぼうきん)という筋肉と前鋸筋(ぜんきょきん)という筋肉に挟まれていて、肩甲骨と肋骨の間にある前鋸筋の上を滑るように動いています。
背骨から胸にかけて出ている肋骨は、肺や心臓など内臓を守るのと同時に、呼吸をするのに重要な役割をしています。
肋骨の一番下には、横隔膜(おうかくまく)というドーム状の筋肉があります。
この横隔膜は、呼吸の主役となる筋肉で、肋骨と背骨にくっついています。
この筋肉が働くと、下に動いていき、肋骨で囲まれた空間である胸郭(きょうかく)という部分が広がります。
その結果、胸郭が広がることで肺に空気が流れ込み、呼吸を行うことができます。
さらに胸郭は、肋骨に囲まれている空間ですが、空気の出入りの伴って、肋骨も動きます。
肋骨の間には、肋間筋(ろっかんきん)という筋肉があり、息を吸うと肋骨を広げるように動き、息を吐くと肋骨は閉じるように動いています。
この横隔膜と肋間筋が協力して働くことによって、胸郭はポンプのように伸び縮みして、胸郭の中にある肺を動かし、呼吸を行っています。
肩甲骨がパキパキっと鳴る音は、肩甲骨が肋骨に引っかかって、それを乗り越える時に鳴る音だと説明しました。
しかし通常であれば、肩甲骨と肋骨が引っかかることはありません。
それでは、なぜ肩甲骨と肋骨が引っかかってしまうのでしょうか?
この肩甲骨と肋骨が引っかかる原因には、大きく分けて2つあります。
ここからは、この2つの原因についてお話していきます。
猫背など姿勢の悪い状態が続くと、偏った筋肉ばかり使ってしまい、一部の筋肉が使い過ぎになります。
猫背で負担がかかりやすい筋肉は、首や肩周り、腰などの筋肉です。
筋肉を使いすぎると、筋肉が硬くなり、肩こりや腰痛などの様々な症状の原因になります。
「肩甲骨がポキポキと鳴る」状態もその症状の1つです。
肩甲骨が鳴る状態では、猫背などの不良姿勢による「肩回りの筋肉の緊張」と「首回りの筋肉の緊張」が悪影響を及ぼしています。
先ほども言いましたが、肩甲骨は、僧帽筋と前鋸筋に挟まれて、肋骨の上に乗っかっています。
これらの筋肉が連動して動くことで、肩が複雑な動きをすることができます。
しかし、デスクワークなど背中を丸める状態が長く続くことで、僧帽筋が硬くなってしまい、肩甲骨を肋骨に向けて、上から押さえつけるような形になります。
さらにこの姿勢では、腕が前に出て、肩を巻き込んでしまいます。
そうなると肩甲骨も前に動くので、前鋸筋が使われたままになった結果、前鋸筋は硬くなり、肩甲骨の動きが悪くしてしまいます。
肩周り筋肉が硬くなってしまうと、肩甲骨の肋骨の上での滑りが悪くなり、引っかかりやすくなってしまいます。
背中を丸めた姿勢は、呼吸での肋骨の動きを制限してしまいます。
背中が丸まることで、胸郭は、背中の筋肉や肩甲骨などから抑えつけられる形となり、息を吸っても広がりにくい状態になっています。
この広がりにくさを補うために、肋骨についている首周りの筋肉が、肋骨を広げようと、上に持ち挙げように働きます。
その結果、肋骨がゆがんで、胸郭が広がり、肩甲骨が引っかかる原因になります。
また背中を丸める姿勢では、首が前に出た状態になってしまいます。
こうなると、本来、背骨で支えている頭の重さが、首にかかります。
頭の重さとは、実はボーリングの玉ほどの重さがあります。
そのため、首は猫背になっている間、ボーリングの玉ほどの重い頭を、首や背中の筋肉で支えなければならなりません。
僧帽筋はもちろん、首や肩、背中にある筋肉に大きな負担がかかってしまいます。
その結果、首の筋肉はもちろん、肩や背中の筋肉も硬くなり、肩甲骨の動きを悪くし、肋骨のゆがみを悪化させてしまいます。
普段からの生活で、片方だけ使うなどのクセがある人は多いです。
そういう人は、骨盤や体幹のゆがみにつながってきます。
体幹がゆがむと、肋骨や肩甲骨にも影響を及ぼします。
体幹のゆがみから肩甲骨は、前や後ろに傾いて、肋骨に近づいて、ぶつかりやすくなる部分ができてしまいます。
さらには肋骨がゆがみます。
肋骨の前側が開き、背中側に盛り上がるような形にゆがんでしまいます。
この状態で肩甲骨が肋骨上を滑ると、ゆがんでいる部分に引っかかってしまいます。
そして、肩甲骨が引っかかりの部分を、乗り越える際に「ポキポキ」というような音がなります。
また呼吸をする時は、横隔膜が働きますが、肋骨が前に開くことで、横隔膜は引き伸ばされた状態になります。
この状態では横隔膜が、上手く働くことができません。
横隔膜がうまく動くことができず、胸郭の広がりが悪くなり、呼吸が浅くなってしまいます。
その結果、先ほど挙げたように、肋骨についている首周りの筋肉が、肋骨を持ち上げようと負担がかかり、さらに硬くなってしまう悪循環に陥ります。
これらを治すためにも、丸まった姿勢を正し、筋肉の張りを取ってあげることが、ゆがみを治すには重要です。
肩甲骨が音が鳴るのは、最初は特に痛くないことが多いです。
しかし、繰り返し行っていると、肩甲骨と肋骨が引っかかりにより擦れ、炎症を起こって痛みがでる危険性があります。
そのため、筋肉の張りやゆがみを整えて、音が鳴らないようにする必要があります。
音が鳴らなくなるようにするには、先ほど挙げた2つの原因を解消する必要があります。
猫背などの不良姿勢による首肩周りの筋肉の緊張を取るには、ストレッチが効果的です。
ここでは、首肩周りの張りを取るストレッチと、猫背に有効なストレッチを2つを紹介します。
これは簡単なので、仕事の合間にもすぐ行えるので、是非行ってみてください。
【やり方】
1.軽く胸を張り、手のひらを前に向けて、手を下に降ろします。
2.頭に軽く手を添え横に倒し、反対側の肩は下に引き、肩が伸ばされるのを感じてください。
3.そのまま、深呼吸を3回行ってください。
4.一度、元に戻って、反対側も行ってください。
※手で添えると強くなるため、無理に引っ張りすぎないように注意してください。
このストレッチでは、首肩全体の筋肉を伸ばすことができるため、有効です。
ストレッチをかける強さを自分で調整できるため、痛気持ち良いところで止めることができます。
強く伸ばし過ぎると、痛めてしまう危険性もあるので、心地よく伸ばされている程度に強さを留めて下さい。
痛いくらいに伸ばすのは、伸ばし過ぎですので、注意しましょう。
次に猫背で丸まっている背中を反対側にストレッチする方法をご紹介します。
【やり方】
1.手を後ろに回して指を組みます。
2.鼻から息を吸い、口から吐きながら胸を張り、腕は下へ引きます。
(この時、肩甲骨を寄せるように意識してください。)
3.そのままゆっくりと上を向き、息を吐ききって3秒間待ちます。
4.3秒経ったらゆっくりと戻します。
5.この動作を3回繰り返してください。
肩甲骨を寄せることによって、前鋸筋がストレッチされるので、肩甲骨が動きやすくなります。
また胸の大きな筋肉である大胸筋を伸ばす作用もあり、巻き肩の人にも効果があります。
肩甲骨が背骨に寄せることで、胸を張るような姿勢になり、丸まるクセのついた背中を伸ばしのに、最適なストレッチになります。
体のゆがみを取るには、日常生活からのクセを気を付ける必要があります。
さらに体の土台である骨盤のゆがみが、肋骨や肩甲骨のゆがみにつながっています。
骨盤のゆがみにより、筋肉の強い所と弱い所ができてしまいます。
この弱くなった筋肉を鍛えてあげることは、体のゆがみの改善にもつながります。
そこで、骨盤や肋骨のゆがみを治すトレーニングをお教えします。
【やり方】
1.壁に向かって立ち、手を伸ばした時、掌が壁に付くぐらいに離れます。
2足は肩幅くらい開き、恥骨が前に出るように、腰からお尻まで丸めてください。
3.掌を壁に付け、鼻から息を吸ってください。
(この時、背中に空気を取り込むイメージで、背中を広げてください)
4.口から息を吐き、壁を掌で押しながら、膝を曲げてください。
(この時、目線は下げないように注意し、太もも・肩甲骨・お腹に力が入っていることを感じてください)
5.息を吐き切きったら、そのままの姿勢を3回深呼吸をしてください。
(深呼吸は、息を吸う度に背中を広げ、息を吐く度に、背中~お尻を丸めるように意識してください)
6.3秒経ったら、一度、リラックスして、3回繰り返してください。
この体操は、骨盤のゆがみと同時に、肋骨の前側の開きを閉めてくれます。
肋骨が閉まることで、背中側のゆがみが取れ、肩甲骨が擦れにくくなります。
また横隔膜が引き伸ばされた状態から、働きやすい状態に戻るので、呼吸しやすくなり、肩周りの筋肉の緊張も取れます。
さらに骨盤のゆがみが取れると、ポッコリと出たお腹を締める効果もあるので、お試しください。
肩甲骨がパキパキっと鳴る正体は、肩甲骨と肋骨が引っかかり、それを乗り越える際に起こる音です。
その原因は、悪い姿勢による首肩周りの筋肉の張りと肋骨や骨盤などの体のゆがみからくるものです。
通常は、肩甲骨と肋骨が擦れる事はありませんが、日常生活のクセや姿勢不良により、筋肉の張りや体のゆがみを起こって音が鳴るようになってしまいます。
最初は痛くない事が多いですが、繰り返し鳴らしていると、痛くなってしまう事があるので、治しておく必要があります。
それを治すのには、首肩周りの筋肉の緊張をほぐして姿勢を治すのと、体のゆがみを取ることが重要です。
猫背の改善や筋肉の緊張を取るには、首や肩、背中のストレッチが有効です。
また体のゆがみでは、普段の生活でのクセに注意しながら、ゆがみを治し、さらにゆがみによって弱った筋肉を鍛えてあげるトレーニングを行う必要があります。
肩甲骨がポキポキなって気にしている方の参考になれば、幸いです。
〒104-0061
東京都中央区銀座 6-13-5
銀座NHビル4階
営業時間 10:00-23:00
(最終受付 22:00)
不定休
TEL 03-6278-8862
REVIEWお客様の声
2024/9/1
2020/6/24
2018/3/23
© revision. ALL RIGHTS RESERVED