みぞおちのへこみって、一体なんの事を言っているのだろう?
そう感じている方。
皆さんのみぞおちはへこんでいないので、安心して下さい。
しかしその一方で、みぞおちのへこみで悩まれている方。
何故、こんなところがへこむのでしょうか?
そして、みぞおちのへこみを治す事は可能なのでしょうか?
そんな事が気になって、夜も寝られない。
そこまでひどい事は少ないかも知れませんが、なんとかしたいとは思われている方は多いでしょう。
みぞおちのへこみを治す方法には、いくつか種類があります。
例えば、病院に行く方法。
胸骨という胸の前の骨全体が凹んでいる場合は、漏斗胸という疾患の場合があります。
この疾患だった場合、手術が最善の治療法になります。
他には、整体へ通う方法。
姿勢が歪んでみぞおちがへこんでいる場合、整体でも矯正可能です。
そして、自分で治す方法。
漏斗胸でもなく、姿勢の歪みもひどくない場合は、自分で治す事も可能です。
みぞおちが気になる方の中には、比較的簡単に、みぞおちのへこみを治す事の出来る方もいらっしゃいます。
そんな方の特徴は、次の3つになります。
【みぞおちのへこみが治りやすい方、3つの特徴】
この3つに当てはまらない方は、自分で治そうと努力しているにも関わらず、中々みぞおちのへこみが良くならない場合が多いです。
なぜ、これら3つの特徴があると、みぞおちのへこみが治りやすいのか?
そして、自分で治す場合には、どのような方法がベストなのか?
今回は、これらについてご紹介していきます。
みぞおちのへこみでお悩みの方は、一緒に学んでいきましょう。
目次 [非表示]
みぞおちとは、おへそを指で上になぞっていった時に、ぶつかる部分の事をいいます。
解剖学では、剣状突起といわれる部分。
ここを中心に肋骨が合わさって、おへそに向けて逆Vの字になり、肋骨が開いていきます。
これは余談になりますが、この逆Vの字が広がっていると、太りやすいと言われています。
個人的な感想としては、ここの部分が広い方は胸板が前後方向に厚い方が多いので、太ってみられやすくなる。
といった事も、太ってみられやすい原因としてあるのだと思います。
では最初に、この部分がへこんでいる方で一番治りづらいであろう、みぞおちの変形について学んでみましょう。
みぞおちの部分を、解剖学では剣状突起と呼ぶ事はご紹介させて頂きましたが、ここの骨全体を指して『胸骨』といいます。
この胸骨、横から見るとカーブを描いたのような形をしています。
前方にカーブを描きながら、胸にある臓器を守っている骨になります。
この前方のカーブがなく、反対側にえぐれている方の胸の事を『漏斗胸』と呼びます。
これは骨の変形です。
変形には大きく分けると2種類あります。
退行性変形とは、老化による骨の変形。
ご老人の腰や膝が曲がっている場合、これにあたります。
長い間体が体重を支え続けると、関節部分の骨がこすりあってきます。
すり鉢のように徐々に、すり減ってきてしまうのです。
すると、骨が摩耗して変形を起こしてきます。
この時に起こる変形の事を、退行性変形といいます。
もう1つが先天性変形。
生まれつき骨が曲がっている状態の事をいいます。
何故変形してしまっているのか?
本当の原因は良く分かっていません。
漏斗胸の場合、成長障害や気管の未発達などが原因として考えられています。
おそらくDNA上にある骨の設計図がおかしいか、骨を成長させるホルモンの分泌がおかしいのか。
なにかが、原因となっているとは思います。
しかし現在のところ、事前に変形しそうだという事を察知して、変形する前に治してしまうという事は、なかなか難しいようです。
漏斗胸の場合、殆どが先天性による変形により、骨が曲がってきます。
どの程度症状が進行しているのかにもよりますが、最善の治療法は手術になるでしょう。
ただし、手術を行うと肋骨の左右非対称が目立ってしまう場合もあるので、手術を行う場合は担当の医師とよく話し合ってから、行うようにしてみて下さい。
「胸骨はへこんでいるけど、この漏斗胸なのかどうかはわからない」
といった方も多いと思うのですが、そういった場合は両親や兄弟の胸骨と比べてみて下さい。
症状の進んだ胸骨の変形の場合、明らかに骨のへこみがある事が確認できると思います。
形がおかしいといった部分以外、痛みなど他の症状を訴える方は比較的に少ない症状ではありますが、この形が悪いといった事が最大の問題となってくる疾患です。
しかし、変形といっても程度があります。
それほど変形の度合いが進んでいない場合、後述する姿勢を良くする矯正体操を行えば、今よりもみぞおちのへこみが目立たなくなる可能性は十分にあるでしょう。
それでは次に、みぞおちのへこみが治りやすい方の特徴を調べて、へこみに対する対処法を推測していきましょう。
みぞおりのへこみが治りやすい方の特徴は、次の3つでした。
1つ1つ、なぜ治りやすいのか?
そして、その対処法を学んでいきましょう。
症状の進んでしまったものに対しては、手術です。
今のところ手術以外で治せる方法は、少ないでしょう。
しかしその一方で、症状の進行度合いがそれほどでもない方などは、矯正体操を行う事をおすすめします。
この矯正体操は姿勢によってやり方が少し異なります。
例えば、胸を張って腰が反っている場合。
もしくは、猫背の場合。
これらはどちらも、みぞおちのへこみを目立たせる、悪い姿勢の代表例です。
腰が反っている反り腰の場合。
肋骨は出っ張っているにも関わらず、みぞおちがへこんでみえます。
その一方で、猫背の方の場合。
肋骨の出っ張りは目立たないが、みぞおち部分がへこんで見えます。
これらの違いは、肋骨の動きに対して胸骨の前後方向への動きが十分でない場合に、起こる事が多いです。
姿勢が歪むと、みぞおちはへこんで見られやすいです。
例えば『反り腰』
腰は反って胸は張っているが、みぞおち部分だけへこんでいる。
この場合、肋骨は外旋(上に上がっている)しているが、胸骨がそれに伴って後傾してこない場合に生じます。
もう一つの姿勢の歪みが『猫背』
肩甲骨周りの筋肉と腹筋が縮んでくると、肋骨が内旋(下に下がる)します。
そして、肋骨の内旋と共に胸骨が前傾してくると、みぞおちがへこんで見える傾向が強いです。
この姿勢、どちらも呼吸が浅くなりやすく、歪んだ姿勢の固定が起こります。
姿勢が悪くなる大きな原因の1つが、肋骨が歪み横隔膜を上手に使えなくなる姿勢を長時間保っている事。
横隔膜は、呼吸をする際にその力を発揮します。
しかし、肋骨が歪んで横隔膜の張力が弱まると、横隔膜は呼吸以外にも姿勢を保つ筋肉として、働くようになってきてしまいます。
横隔膜が姿勢を保つ筋肉として働いてしまった場合、本来であれば体を真っ直ぐ支えなければならない他の筋肉が、正しく使われてこなくなります。
すると、起こってくる弊害が、不良姿勢の固定化。
更に、デスクワークなどで、一定時間同じ姿勢でいる事を求められるお仕事の方は、この悪い姿勢を固定化する力に拍車がかかってきます。
なので、良い姿勢を取り戻したいのであれば、長時間同じ姿勢でいる事は大きなデメリットとなるのです。
つまりは、デスクワークなど比較的同じ姿勢を長くとる仕事よりも、体を動かす仕事の方が姿勢を治しやすくなるという事です。
肋骨の歪みは、姿勢全体を歪ませる大きな原因の1つです。
では、なぜ肋骨が歪むのでしょうか?
その原因の1つとして、『食いしばり』が挙げられます。
食いしばりとは、奥歯を噛み締める癖の事をいいます。
一見、肋骨とはなんの関係性もないように見えるのですが、実は大きく完成してくるのです。
その理由が自律神経にあります。
横隔膜の一部は肋骨に付着しています。
横隔膜も筋肉なので、伸び縮みするのですが、腕や足の筋肉のように意識的にストレッチをして伸ばせる筋肉ではありません。
しかし、呼吸によって横隔膜の調節は可能です。
ゆっくりと、肺にしっかりと空気をいれて息を吸い、吐けなくなるまで肺から空気を吐きだす事で、横隔膜はその働きを最大限に発揮します。
この働きをしっかり行う事が出来ていれば、多少肋骨が歪んでも、呼吸により歪みを矯正する事だって可能です。
しかし、現代社会でよく問題になる『ストレス』が体を犯し始めると、横隔膜は上手く働かなくなってしまいます。
その原因が自律神経にあります。
自律神経とは、汗の調節や胃を働かせるなど、主には内臓の調節を司る神経なのですが、横隔膜の調節も、この自律神経が行います。
学生時代、徒競走の前に心臓がバクバクした経験をお持ちの方も多いと思います。
社会人になってからは、大事なプレゼンの前などは呼吸が荒くなり、緊張する事があるのではないでしょうか?
このような緊張状態におかれると、交感神経の興奮が高まり横隔膜が深くしっかり動かなくなります。
その代わりに副呼吸(横隔膜をあまり使わずに、肩をすくめて息をする呼吸)といった呼吸を行います。
この副呼吸をいったものが、姿勢をよく保つには厄介な癖なのです。
副呼吸は主に、首や肩の筋肉で肺を持ち上げる事により、呼吸をしやすくする呼吸の事をいいます。
首や肩の筋肉の過緊張は、歪みを引き起こします。
徒競走やプレゼンの前だけ、この呼吸になるのであれば、それほど歪みへの影響はありません。
しかし、ストレスが日常的にかかる生活の場合、常にこの副呼吸を行ってしまいます。
ストレスにより交感神経が優位になり、副呼吸を日常的に行ってしまい、呼吸による歪みの調節が行われてきません。
すると、肋骨の歪みから体全体の歪みへと、歪みが波及していきます。
肋骨の歪みは、みぞおちのへこみと関連性が深いといった事は、前述した通りです。
なので、交感神経が優位な状態を避けていきたいのですが、ここで問題があります。
それが食いしばりです。
食いしばりの癖をお持ちの方は、呼吸が浅くなる傾向が強く、交感神経が優位になりやすいのです。
この状態を脱却するため、当院では肋骨矯正体操を行うように、食いしばりを抑える体操もご指導させて頂いています。
食いしばりが和らいだ状態で肋骨の位置が補正されると、自律神経が整い、みぞおちが治りやすくなる事が多いからです。
みぞおちのへこみや肋骨の歪み。
そして、顔のズレまでをも引き起こす食いしばり。
注意していきたい悪癖の1つですね。
みぞおちのへこみを治すには、肋骨を治さなければなりません。
この時のポイントが、次のようになります。
この3つを意識しながら、実際にみぞおちのへこみを自分で矯正してみましょう。
反り腰の方は、肋骨が外旋しやすいです。
本来であれば、肋骨が外旋すると胸骨は後傾するので、みぞおちは出っ張りやすくなります。
しかし、胸骨の動きが十分でない場合は肋骨が外旋したにも関わらず、胸骨が後傾してきません。
なので、胸骨を後傾するように矯正を行っていきましょう。
呼吸を応用しながら、胸骨の後傾を促す矯正体操になります。
息を吸うときに、お腹と胸を大きく広げる意識を持ちながら、行って下さい。
【やり方】
1.片方の手の平を、胸骨の上で固定する。
2.もう片方の手のひらを、みぞおち部分(剣状突起)に当てる。
3.鼻から大きく息を吸い、口から吐く深呼吸を行う。
4.息を吸い込む際に、胸骨の上を固定している手で圧迫を加える。
5.みぞおち部分の手で、みぞおちを持ち上げるように調節を加える。
6.一連の動作を3回、3セット行う。
猫背タイプの方は、肋骨が内旋する為に、みぞおちがへこんで見えます。
実は、みぞおちがへこんで見える人の殆どが、猫背の為にみぞおちがへこんで見えるのです。
なので猫背を治すという事は、みぞおちのへこみを改善する最も効果的な方法ともいえます。
それでは、猫背タイプの肋骨矯正を行っていきましょう。
鎖骨を指で肩の方へ沿いながら進めていった際に、少し凹んだ場所で指が止まります。
そこから、指を下げていくと、再度へこんだ部分があるのですが、その部分を親指で押しながら行う体操になります。
【やり方】
1.鎖骨下の凹んだ部分を親指で押す。
2.押された側の手のひらを上に向け、深呼吸を行いながら、下斜め45度に腕を伸ばす。
3.左右同様に、3回、3セット行う。
4.肘が曲がらないように注意しながら、両手の甲を目の前で合わせる。
5.手の甲が離れないように意識しながら、深呼吸を行い、手を頭の上まで持っていく。
6.この動作も3回、3セット行う。
今回は、みぞおちのへこみでお悩みの方の為に、みぞおちがへこむ原因。
そして、自分で出来る対処法などをご紹介させて頂きました。
みぞおちがへこむ原因として多いのが、漏斗胸をいう骨の変形。
骨のへこむがあまりひどい時には、手術しか治す方法がない場合もあります。
しかし、それほど変形が強くない場合は、体操で対処可能です。
体操の方法は、姿勢の歪み方で少し方法が変わってきます。
反り腰の場合は、胸骨を治す体操を中心に行ってみて下さい。
猫背の場合は、肋骨の体操を主に行うと、みぞおちが治りやすいです。
そして、食いしばりの癖がある方は、日頃から奥歯で噛み締めないように注意して下さい。
食いしばりを行うと、呼吸が浅くなりやすく姿勢の歪みが固定化しやすくなるからです。
また、同じ姿勢で仕事を行う事が多い方。
1時間に1回は立ち上がるなどして、同じ姿勢をとらないようにしてみて下さい。
これらに注意しながら体操を行えば、みぞおちのへこみで悩む事も少なるはずです。
是非、試してみて下さい。
〒104-0061
東京都中央区銀座 6-13-5
銀座NHビル4階
営業時間 10:00-23:00
(最終受付 22:00)
不定休
TEL 03-6278-8862
REVIEWお客様の声
2024/11/1
2020/6/24
2018/3/23
© revision. ALL RIGHTS RESERVED