鼻を高くしたいのですが、インターネットで調べてみたら、『鼻骨叩き』という方法があるようです。
この鼻骨叩きを使えば、自分で鼻を高くする事は出来ますか?
このようなご質問を頂いたので、今回は鼻骨叩きについて、ご説明させて頂きたいと思います。
そもそも、鼻骨叩きをいうものを僕自身も知らなかったので、インターネットで鼻骨叩きがどういうものかを調べてみました。
どうやら色々な方法があるようですが、基本的には鼻を叩く治療法のようです。
ネット上では、効果があったという方も多い方法のようですね。
実際に効果があるかないかは、やってみなければ分からないので、鼻を高くしたい方は試してみると良いかとは思いますが、叩く回数は何百回と多いようなので、継続するには根気が必要ですね。
なかには、炎症を起こさせて行う方法もあるようです。
行う時は自己責任になりますので、注意するようにして下さい。
では、なぜ鼻叩きが効果ありと言われているのでしょうか?
今回は鼻の仕組みや、骨が成長する過程などを学んで、鼻叩きの効果を問うてみたいと思います。
目次 [非表示]
鼻は骨と軟骨から出来ています。
鼻の骨の事を『鼻骨』といいます。
そして、鼻は骨だけで出来ているわけではなく、『軟骨』と一緒に鼻を形作っています。
【鼻の軟骨の種類】
鼻を高くしたい方のほとんどが、ご自身の鼻が低いと感じていると思うのですが、なぜ鼻が低いのでしょうか?
そもそも、日本人や韓国人などの東洋人や東南アジアの方々は、欧米人の鼻と比べると低い傾向にあります。
原因の1つに、DNA上の骨設計図の違いが挙げられます。
骨には活性物質に反応する細胞があります。
この細胞が骨を太くしたり、減らしたりして骨の形を作っていきます。
元々は、同じ種から発達してきた我々人類ですが、その地域に適したように進化をしてきました。
おそらく、その進化の過程で変化があったと思うのですが、なぜ欧米人の鼻が高くなったのかをいう、決定的な理由は分かっていません。(僕が知らないだけかも知れないので、興味のある方は調べてみて下さい)
欧米人のような顔が美の基準になってから、鼻が高い事が美人、美男子の基準だと考えられているので、鼻を高くしたいと思われている方も多い事でしょう。
ではまず、鼻がどのように成長してくるのか?
そちらから学んでいきましょう。
少し、専門的になってしまいますが、鼻の作られ方について、勉強していきましょう。
鼻は『骨』と『軟骨』から出来ているという事は、先ほどお伝えしました。
そして、成長に従い鼻は高くなってきます。
これは脳が前方に成長していくために、鼻や上顎も前方に成長していくものだと考える事が出来きます。
この部分をもう少し詳しく説明すると、頭や顔は脳の成長によってその形を変えてくるといわれています。
頭蓋骨には、脳底蓋という脳を下から支えるお皿のような骨があるのですが、この骨にはいくつか穴が空いています。
そこから様々な神経が出てくるわけですが、脳は成長するのでサイズが変わってきます。
その脳の発達成長に合わせて、この穴も移動しなければなりません。
なので、極端な話で説明すると、脳が前後方向へ成長するタイプの方の頭は、前後方向に広い可能性が高いです。
そして、この脳底蓋という骨の形に合わせて、顔面骨もその形を変えて成長してくるのです。
では、軟骨と骨の特徴について調べてみましょう。
鼻の先端部分には柔軟性をもった軟骨が存在します。
そもそも何故、骨と比べて固さの柔らかい、軟骨は存在するのでしょうか?
その役割は、大きく分けると3つあります。
【軟骨の3つの役割】
例えば、下顎にある下顎頭部分の軟骨は、顎の骨が擦れ合って摩耗しないように、圧の免荷をする役割があります。
そして、鼻の鼻中隔軟骨は成長発育の役割を担う部分であり、鼻を支持する役割も担います。
また、この部分は前方部分の自由端の部分のみにはなりますが、30代までは発育成長を続けると言われています。
その一方で、骨の役割とは一体何になるのでしょうか?
【骨の役割】
そして、成長に伴い骨の形は変化していくわけですが、骨が変化するにはいくつかの条件があります。
その条件とは以下のようになってきます。
【骨の成長変化に影響がある因子】
このように、実に様々な作用が骨に作用し、骨が成長をしていきます。
それでは、鼻叩きの効果を先程の条件に当てはめて、考えてみましょう。
鼻の場合、その高さを出すには、骨もしくは軟骨を前方に伸ばしていきたいのですが、鼻叩きは効果が高いと言えるのでしょうか?
これまでの学習からいうと、骨を叩くからといって骨が伸びてくる可能性は、低いような気がします。
しかし、鼻が高くなったと感じる方もいるようです。
これにはどのような理由が考えられるのでしょうか?
推測してみましょう。
叩くと皮膚や皮下組織などは炎症をおこします。
炎症の定義の1つに腫脹(しゅちょう)があります。
いわゆる、腫れです。
腫れた分、鼻が高くなったと感じる事もあるとは思いますが、時間が経てば炎症は吸収され収まります。
腫れがなくなれば、腫れて高く感じていたのだとしたら、再度低くなってしまいます。
鼻を叩いて膨らまし、鼻を高くみせていたのだとしても、期間限定の方法となってしまうでしょう。
鼻骨は前下方に成長していきます。
これは額部分にある、前頭洞の内側が削れ(骨が吸収され)前頭骨の全面に骨がくっつく(骨添加)過程と、上顎の後方部分に骨が加わり伸長され、縫合部が牽引されて骨が増大した結果、前下方に骨成長していくものによります。
つまり、上顎の下方転位と、額の前側の骨が盛り上がっていく事によって、鼻の全体的な高さがでてくるのです。
一般的に、脳の成長が終わっても、この骨変化は続くと言われていますが、年齢や性別、そして頭の形によって個人差が著明に生じてくる部分でもあります。
もし、この骨変化がある一定期間続いてくれるのであれば、鼻も高くなる可能性はあります。
しかし残念ながら、やはりこの部分の骨成長も比較的早い年齢で、殆どおこらなくなってしまいます。
しかも、鼻を叩くから高さが変わるといった事との関連性も低く、他の要因が主に関係してくるものでしょう。
このように、今回僕が調べた中では、叩く事で鼻を高くするという科学的な根拠は、見つけられませんでした。
結論から言ってしまうと、良く分かりません。
骨や軟骨に関する本や文献を調べてみましたが、それらしいものは見つかりませんでした。
しかし、だからといって、その効果を否定するつもりはありません。
今はまだ、叩く事による骨や軟骨への影響力が、分かられていないだけかも知れないからです。
現時点では効果は少ないと考えられる。
といった事が現状のようです。
難しいような気がします。
今回色々調べて、改めて『顔を変える』という事の難しさを再認識しました。
骨の形や大きさを決定する因子は、実に様々な事が関わってきます。
一卵性双生児、いわゆる双子の方でも、まるっきり同じ顔ではない事を考えると、遺伝子だけが顔の形を決定する因子ではない事も覗えます。
鼻や上顎の成長を決定する因子を1つ1つ削除しても、その他の影響が顔を変化させてしまうので、完全にその理由が分かるまでにはまだ時間がかかるのかも知れません。
いつの日が、骨を叩く事による骨への影響力が、科学的にわかる日も来るかもしれませんが、今の所はあまり影響はなさそうという結論に至りました。
しかし、ご自身で鼻を叩く事自体は自由です。
ただやり過ぎて、ケガだけはしないように、注意して行って下さい。
鼻筋をマッサージしてすっきりさせたり、ハイライトの化粧で鼻筋を強調させると、高い鼻にみられやすくなります。
女性の方は、マッサージのやり方と、化粧の方法を学んでみると良いかも知れませんね。
鼻叩きに変わる画期的な方法が出たら、また調べてみたいと思います。
〒104-0061
東京都中央区銀座 6-13-5
銀座NHビル4階
営業時間 10:00-23:00
(最終受付 22:00)
不定休
TEL 03-6278-8862
REVIEWお客様の声
© revision. ALL RIGHTS RESERVED