肋骨を絞めると、体に良い影響があります。
なんといっても、ダイエット効果は肋骨を絞める上で、最大のメリットの1つになるでしょう。
肋骨を絞めると何故、ダイエットに効果があるのかというと、
などが挙げられます。
胃腸はそれ自体、蠕動(ぜんどう)運動をいう動きで胃や腸内に溜まった食べ物を便として運ぶ力はあります。
しかし、横隔膜や腹筋が内臓を外から動かす事によって、その働きを良くする事が出来るのです。
また、痩せているのに、お腹がぽっこり見える方がいらっしゃいます。
このような方は、肋骨が広がった為にお腹が出て見えている可能性が高いです。
では、肋骨を絞めるには、どのような方法があるのでしょうか?
主には、次の2つの方法が有効になります。
これらについては、『肋骨からのダイエットが効果的【痩せてもお腹が出てる理由】』で紹介していますが、実はこの方法以外にも肋骨を絞める方法があるのです。
それが、こちら。
『寝るだけ簡単矯正法』
肋骨の歪んでいる部分にタオルやボールを置き、その上に寝て深呼吸を行うというもの。
整体では、肋骨歪んでいる部分を指圧して治す事が多いのですが、指圧ではなく、体重を利用して治してしまおう。
といった矯正方法になります。
それでは、そのやり方を学んでいきましょう。
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まずは、肋骨について学んでいきましょう。
肋骨は左右で12対の半円状の骨で、軟骨を介して背骨と胸の前にある胸骨を結び、胴体部分を固定している骨になります。
内臓を外部の衝撃などから守る働きや、呼吸の際に横隔膜と一緒に大きく広がり、酸素の入れ替えの際にも役立っています。
姿勢面での肋骨の役割は大きく、猫背に代表される不良姿勢のほとんどは、この肋骨のゆがみが関係しています。
肋骨が長方形を保持する事によって、姿勢を真っ直ぐに保つ事が出来るようになります。
しかし、この長方形。
人によって若干の個体差があります。
例えば、肋骨は背骨から斜め下についている事が、一般的です。
しかし、人よっては角度が急な方がいます。
その一方で、角度が鈍角で水平方向に近いつき方をしている方もいます。
肋骨の角度が急な方は、胴体部分が華奢(きゃしゃ)な方が多く、肋骨の角度が鈍角な方は、がっしりした印象が強くなります。
そして、この肋骨部分、胴体の部分を『胸郭』と呼びます。
この胸郭の中に、様々な内臓があるのですが、それこそが肋骨歪みの原因となるのです。
骨格は左右に同じ形をしている事が多いのですが、それに比べて、内臓の位置は左右非対称です。
心臓は若干左に片寄っていますし、肝臓や膵臓などは片側にしか存在しません。
内臓の位置の左右差は、横隔膜の形を歪め機能低下の原因となります。
良い姿勢を保つ為に欠かせない事の1つに、横隔膜の機能の正常化というものがあります。
冒頭で伝えたように、肋骨は横隔膜と一緒に動く事により、肺を動かし酸素の入れ換えを達成させます。
上の画像の赤い部分が、横隔膜です。
横隔膜は息を吐く時に、縮んで肺を押し上げます。
そして、緩んだ際に肺が広がって空気が入ります。
これが、横隔膜の正常な働きです。
しかし、体にストレスがかかると、この正常な働きが行えなくなってきます。
自律神経が横隔膜を緊張させ、固くなり動かなくなってしまうのです。
この状態で、片側に重心をかけて座る事が癖になっていると、くびれ部分に負担がかかり、呼吸の際に片側の肋骨が動かなくなってしまいます。
そして、呼吸の筋肉であるはずの横隔膜が、姿勢を保つ筋肉へと変わってしまうのです。
片側の横隔膜のみ姿勢を保つ筋肉へと変わる事も影響して、体が片方に捻じられていきます。
この状態を『姿勢の歪んでいるという状態』と表現します。
先程の簡単に説明しましたが、重要な部分になるのでここで改めて、どのように内臓が姿勢に関わってくるにかという事を、説明していきます。
横隔膜は通常、上に盛り上がったドーム状の形になっています。
呼吸時に、横隔膜が緩み、胸郭が広がり肺が引っ張られる事によって、酸素を体に取り込む事が出来る事は、先程ご紹介した通りです。
ここで、問題になってくることが内臓の位置です。
横隔膜の下には肝臓があるのですが、肝臓は右側にしか存在しません。
なので、右側の横隔膜は肝臓により、常時持ち上げること出来るのです。
しかし左側の横隔膜は、適切に緩んで持ち上がらなければなりません。
加えて、左に位置している心臓が上から、横隔膜を押し下げます。
肺の大きなも左右で違いますし、横隔膜自体も左側が薄く作られています。
これらが、横隔膜を捻じらせる原因となります。
ここで、ストレスが横隔膜にかかってくると、横隔膜が固くなり、ドーム状に保つ事が難しくなります。
そして更に、座り方が片寄っていると更に横隔膜に負担をかけ、呼吸筋としての力がなくなってきてしまうのです。
それだけではなく、横隔膜が歪みを補正しようと、呼吸の為の筋肉だった横隔膜が、姿勢を保つ筋肉へと変貌を遂げてきてしまいます。
僕が矯正を行う時には、必ず肋骨の歪みや呼吸の仕方を診ます。
更に、座り仕事の方は、座った際に骨盤のどの部分に重心がかかりやすいのか。
立ち仕事が多い方は、歩き方や立っている時の重心のかかりやすい部分を、確認します。
これらのどこに歪みが生じているかによって、矯正の順番を変えます。
詳しい内容は『顔の曲がってる人の原因は顎と肋骨の歪み!?【小顔矯正便り】』で説明していますが、肋骨の歪みは顔の歪みを引き起こす原因の1つです。
肋骨を締めたい方。
皆さんの顔は歪んでいませんか?
では、実際に肋骨を絞める肋骨矯正を、行っていきましょう。
テニスボールや、丸めたタオルをご用意下さい。
今回のポイントは、どこの部分の肋骨を圧迫すれば良いのか。
そして、それに付随する背骨の矯正も、同時に行っていきましょう。
肋骨の歪みやすい部分は、左のくびれに近い肋骨。
そして、胸の骨である胸骨。
最後に腰骨。
この3つを矯正していきましょう。
くびれに近い部分の肋骨の事を、下部肋骨といいます。
左側の下部肋骨が外旋し、姿勢を歪めている方が多いです。
まずはうつ伏せになり、以下の整体を行ってみて下さい。
【やり方】
1.息を大きく吸った状態でうつ伏せになり、テニスボールや大きめのタオルを左の下部肋骨当てる。
2.ボール部分体重をかけ、息を吐く。
3.息を吐き終わったら、ボール一旦抜き、再度息を吸う。
4.一連の動作を3回、3セット行う。
胸骨は前傾(ぜんけい)、後傾(こうけい)。
そして、左右に歪みます。
左右に歪んだ胸骨は、肩の高さの左右差の原因にもなります。
胸骨は右の胸の筋肉の影響で、右に歪みやすいです。
今回は、右に歪んだ胸骨を矯正していきましょう。
【やり方】
1.うつ伏せに寝て、右肩を上げる。
2.右に鎖骨の下、胸の付け根にテニスボールを置く。
3.ボールに体重をかけながら、深呼吸を3回行う。
4.一連の動作を3セット繰り返す。
最後に腰骨を矯正しましょう。
腰骨は過度に反る傾向が強いので、反り腰の改善を行います。
【やり方】
1.仰向けに寝て、膝と股関節を90度に曲げ、ふくらはぎが床と水平になるように、足を椅子などで休める。
2.腰と骨盤を床から持ち上げる。
3.胸とお腹に空気をいれるイメージで、大きく深呼吸を行う。
4.息を吐く際に手で肋骨を軽く圧迫し、肋骨の調整を行う。
5.一連を3回、3セット行う。
寝るだけ肋骨矯正法は、簡単に肋骨の歪みが整うセルフ矯正体操です。
ですが、症状が進んであまりにひどくなっていると、治るまでに時間がかかってしまう事もあります。
そんな時は、整体で肋骨矯正を受け肋骨の位置を元通りに治した後に、再度肋骨のセルフ矯正体操を行うと効果的に行えます。
整体で肋骨の矯正を行う場合は、次のポイントを矯正する事が多いです。
骨盤の歪みは主に、3種類あります。
例えば、左の骨盤が前傾し前方移動の歪みを呈して、右の骨盤が後傾して後方移動したとします。
すると、仙骨を中心に、骨盤全体が右に捻られるように歪みます。
この状態が続くと、股関節の歪みへと症状が進みます。
骨盤が右に向く事により、体全体の力のベクトルは右に向かう事になります。
すると、真っ直ぐ歩けなくなってしまいます。
これでは問題なので、股関節を外側に捻って、体重を前側に移動し動くようになります。
この状態が続くと、股関節の捻りを固定化させれ、太ももの外側の筋肉が発達してきます。
タイトなパンツを穿く際に、太ももでつっかえてしまうといった原因が、骨盤と股関節の歪みからくる太ももの筋肉の肥大化が原因である事が多いです。
肋骨を締めたいので、もちろん肋骨の歪みは矯正していくのですが、胸椎の歪みの改善も行っていきます。
骨盤が捻れると股関節を捻ってバランスをとるのですが、同じくように胸椎を捻る事でバランスをとっていく事が多いです。
また、腰椎から胸椎を横から見た際、適度に曲がっていなければいけないのですが、胸椎や腰椎が歪んでいる方は、このカーブが正しく描かれていない事もあります。
この状態から筋力が落ちてしまうと、腰が曲がった老人のようになってしまうので、注意が必要です。
肋骨の歪みの主な原因は、肋骨が歪む事による横隔膜の機能不全にあります。
とご紹介しましたが、この状態で何がいけないのかというと、くびれ部分の筋肉が固くなってくることです。
肋骨が開いた側のくびれ部分に筋肉は、体重を支える為に過剰に固くなります。
呼吸を調節するはずの横隔膜が、姿勢を支える筋肉へと働きを変えるのです。
そして、筋肉が固まります。
肋骨が広がった側は、息を吸いやすくはなりますが、吐く事が出来なくなります。
肋骨が閉じたら側は反対に、胸腔(きょうくう)に空気を取り込みづらくさせます。
また、なるべく沢山空気を取り込む為に、腰を過度に反る方も多くいます。
肋骨を締める最も大事なポイントは、呼吸をスムースにする事です。
しっかりと息を吸い、息を吐ききる。
椅子で脚を組み、寝不足やストレスのため呼吸が浅くなっている方。
肋骨が歪んでしまいますよ!
首の歪みも同時に矯正します。
これは、胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)や斜角筋(しゃかくきん)とい筋肉の固さをとるために行います。
これらの筋肉は、首を動かす際に使われる筋肉です。
ですが、肋骨を締める際に最も重要になることが、鎖骨を介して肩で息をさせる作用があるという事です。
上半身を上下に2分割した時、肋骨が開くと横隔膜が機能不全を起こして、呼吸が浅くなります。
すると息苦しくなってしまうので、なんとか息を吸おうと体は頑張っていきます。
その一つが、腰を過度に反るという動作。
もう一つが、肩をすくませて呼吸を深くしようとする動作です。
肋骨を締め、呼吸をスムースにするリハビリを行うと、肩での行う呼吸はおさまっていきます。
ですが首の歪みがひどくなり、歪みが固定化していると、なかなか肩での呼吸が収まらなくなってしまいます。
当院では、首と鎖骨の矯正で肩で息をしないように調節していきます。
肩甲骨や肩の矯正も、肋骨を締めるためには大事です。
その理由の1つが、体幹の回旋にあります。
体幹の回旋とは、体を捻る動きの事をいいます。
歩く速度が速くなればなるほど、体の捻じりは大きくなります。
体が捻られると、肋骨は捻られた側で閉じ反対側で開きます。
この動きをスムースにする事で、肋骨は絞まりやすくなります。
その際に必要なことが、肩甲骨が正しい位置でいる事です。
しかし、肩甲骨が歪むと肩甲骨を固定する筋肉が固くなり、肩甲骨の動きが悪くなります。
この状態を続けて、肩甲骨が正しい位置で固定されていないと、体幹が捻られなくなってしまうのです。
体幹が捻れないと、骨盤や顎がバランスをとるように動き、横隔膜の機能が低下して、肋骨の開きや歪みが進行してしまいます。
このように、肩甲骨の位置も肋骨を締めるためには、とても大事になってくるのです。
肋骨矯正というと、肋骨だけを締めれば良いと思いがちですが、実は骨盤や股関節から顎に至るまで、実に様々な矯正が必要になってきます。
勿論、これらすべての矯正必要なわけではありませんが、歪みの程度がひどいとそれだけ矯正しないといけない箇所は増えていきます。
まず、肋骨を正しい位置に戻してから、深呼吸を心掛ける事。
これが大事です。
歪みのために働けていなかった横隔膜が、呼吸筋として使えるようになると、肋骨が締まりやすくなります。
呼吸が浅いと自覚がある方や、食いしばりの癖がある方は、深呼吸を意識して行ってみて下さい。
また、もっと積極的に肋骨を締めていきたいという方は、こちらの動画を参考にしてみて下さい。
反り腰猫背を改善する体操ですが、ポイントは肋骨を締める部分になります。
今回は寝るだけで肋骨の歪みを矯正して、肋骨を絞める矯正方法をご紹介いたしました。
肋骨を治す上で一番重要な事は、肋骨を矯正した後の深呼吸です。
肋骨は深呼吸で矯正されます。
整体や寝るだけ矯正法で肋骨を治しても、深呼吸が浅い場合、肋骨は絞まってきません。
その為には普段から意識して、肋骨を動かしながら深呼吸を行うようにしてみて下さい。
肋骨の歪みを感じている方なら尚更です。
呼吸は自律神経を整える作用もあるので、
「何となく疲れが取れないな」
など、病気ではないのだけれど、体に違和感を感じている方にも有効です。
肋骨を絞める為に、
この2つで肋骨の出っ張りを整えてみて下さい。
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