フローリングに「ゴロンッ」と横になってみると、お尻の真ん中の骨が床に当たって痛い。
前よりも、骨が出っ張ってきている気がする・・・。
そんな経験ありませんか?
他にも
・子供を産んでから、仰向けになるとお尻のでっぱりが当たるようになった。
・ダイエットして腰回りの肉が落ちたら、寝るときにお尻の間の真ん中が当たるようになった。
・運動せずに、休みの日に家でゴロゴロしていたら、お尻の骨がなんか当たって痛い。
患者さんは、ふと横になった時に気づいて、『気づいたら当たるようになっていた。』と、話される方が多いです。
こういった方からは、『どこに相談すればいいの?』って聞かれることもあります。
病院かな・・・整体かな・・・と悩まれている方、自分で治してみませんか。
『仰向けになると、仙骨が当たって痛い』という症状には、実はトレーニングが効果的なのです。
なぜ『仰向けになると、仙骨が当たって痛い』という症状に、トレーニングが効果的なのかをお話します。
仰向けになると仙骨が当たってしまう原因は、骨盤がゆがみ、開いてしまったことで、お尻の後ろの骨が出っ張ってしまったからです。
骨盤には、たくさんの筋肉が付いており、骨盤の開きを締めるには、骨盤の周りにある筋肉を鍛えてあげる必要があります。
そのため、骨盤の周りにある筋肉を鍛えるトレーニングを行うことが、骨盤の開きを締めるには、効果的なのです。
一般的なトレーニングでも、効果はありますが、これからご紹介するトレーニングの方が、骨盤の開きを締めるには効果が高いです。
では、そのトレーニングの一部をご紹介させていただきます。
【骨盤を締めるトレーニング】
【やり方】
1.クッションを1つ用意してください。
2.壁から1歩(20-30cm)離れ、背を向けて壁に寄り、背中を丸める。
3.足を肩幅に開き、膝を曲げ、股の間にクッションを挟む。
4. 両手を前斜め下に伸ばし、骨盤を後ろに傾ける。
5.鼻から息を吸い、口から息を吐く。
※息を吐く時は、骨盤を後ろに傾けながら、両手を斜め下に向かって伸ばす。
※背中は、肩甲骨全体が壁から離れる程度に留める。
(この時、太ももの内側と脇腹に力が入っていることを感じる。)
6.深呼吸を3回行う。
※息を吸う時、背中に空気を取り込むように膨らませる。両腕の位置は、伸ばした位置から戻らないように注意する。
※息を吐きたびに、両手を更に前方へ伸ばす。
7.一度リラックスし、同じ手順を3回繰り返す。
このトレーニングが、おススメである理由は以下の4つになります。
1.体幹の筋肉を鍛え、骨盤の開きを締める
骨盤の開きを締めるトレーニングには、お尻周りを鍛えるものが多いです。
しかし、このトレーニングは、肋骨から骨盤の上部にかけて斜めに走る腹斜筋(ふくしゃきん)という筋肉を鍛えるトレーニングになります。
ここを鍛えることで、体幹部を引き締めし、骨盤の上部から開きを引き締めることができます。
2.ウエストのくびれを作れる。
腹斜筋がある部分は、ウエストの位置に当たります。
そのため、ウエストラインに関係が深い筋肉で、ここを鍛えることで、ウエストのくびれを作ることができます。
3.姿勢が良くなる。
体幹の筋肉を鍛えることで骨盤の開きを締めてくれ、さらに太ももの内側を鍛えることで、骨盤が正しい位置で固定してくれます。
体幹の筋肉が強くなることで、背骨をしっかりと支えてくれ、太ももの内側の筋肉により骨盤も固定されるため、上半身が安定します。
その結果、背筋が伸びて、姿勢が良くなります。
4.ご自宅で簡単にできる
使う道具がクッションだけで、特別な器具がいらないため、スポーツジムなどに行く必要がなく、ご自宅で簡単に行うことができます。
この記事の最後の方には、もう2つトレーニングをご紹介しています。
1つ目の体幹を締めるトレーニング、2つ目は、お尻の筋肉で骨盤をしっかりと締めてくれるトレーニングになります。
これらのトレーニングを行うことで、骨盤の上側と下側から締めることができるので、非常に効果的です。
是非、お試しください。
では、より詳しく、仰向けになると仙骨が痛くなることについて、お話していきます。
目次 [非表示]
まずは、骨盤がどういうものなのかお話しします。
骨盤とは、ももの付け根と腰をつなぐ骨で、上半身を支え、股関節に乗せるとても大事な骨です。
骨盤は、寛骨(かんこつ)という骨が、左右に1対あり、それに背骨の一番下にある仙骨が、組み合わさって出来ています。
寛骨は、3つの骨で出来ていて、その中の腸骨(ちょうこつ)という部分が、仙骨とつながって仙腸関節という関節を作っています。
仙腸関節は骨盤の要なので、靭帯でしっかりと固められており、数ミリしか動くことができません。
あまり動かないように感じると思いますが、この数mm動くということが、体を動かす中では、大事な動きになっています。
仙腸関節は、上半身の重さがかかるため、靭帯で固められていて、頑丈にできています。
簡単に緩むことはありませんが、骨盤のゆがみや開き、負荷のかかる動作の繰り返しにより、負担がかかることで緩んでしまうことがあります。
そして緩んだことで、その周囲にある腰や股関節に負担がかかり、痛みが出ます。
この状態を仙腸関節不安定症(せんちょうかんせつふあんていしょう)といいます。
そして骨盤のゆがみにより、骨盤の後ろの骨が出っぱることがあります。
この骨が、仰向けで寝たときに、床に当たってしまうため、仙骨のところが痛くなってしまいます。
これが仰向けで仙骨が痛くなる原因です。
また出産するときには、赤ちゃんが出やすいように、骨盤が開きます。
この時、靭帯を緩めるリラキシンというホルモンが出ます。
これにより、出産のときには、赤ちゃんが出やすくなりますが、靭帯が緩んでしまうために、骨盤がゆがみ開いてしまう危険性があります。
出産後も数か月は、リラキシンの効果が続くため、この期間はゆがみに気を付け、骨盤を整える必要があります。
仙腸関節不安定症では、仰向けになると、上の写真の赤い丸の所が痛くなる人が多いと思います。
また人によっては、座った時に写真の青い丸の所が痛くなる人もいます。
このように仙腸関節不安定症では、ピンポイントで痛いところがわかるのが特徴的です。
またももの付け根である鼠径部(そけいぶ)にも痛みが出ることもあります。
骨盤の靭帯が緩んでしまったら、締める方法はあるでのしょうか?
あります。
それは、脇腹にある「腹斜筋」という筋肉とお尻にある「大殿筋(だいでんきん)」という筋肉を鍛えることです。
腹斜筋は、脇腹に位置し、肋骨から骨盤にかけて斜めに走る筋肉で、体幹を締めてくれる筋肉です。
体幹を締めることで、骨盤の開きを締めてくれます。
またウエストのくびれを作ってくれる筋肉でもあります。
大殿筋は、左右の腸骨と仙骨についていて、大腿骨(だいたいこつ)という足の骨についています。
これを鍛えてあげることで、左右の腸骨からギュッと締めてくれて、仙骨を安定させてくれます。
その結果、骨盤の仙腸関節を引き締めてくれるため、不安定性を解消してくれます。
それでは、腹斜筋と大殿筋を鍛えて、開いてしまった骨盤を筋肉で引き締めるトレーニングについてお話します。
最初に紹介した腹斜筋のトレーニングとは別に、腹斜筋と大殿筋のトレーニングを1つずつ紹介します。
【やり方】
1.よつんばになり、右手を左肩の前に付く。
2.左腕を肩と同じ高さまで挙げる。
(肘は90°に保つ。)
3.鼻から息を吸い、口から吐きながら、左手を右側に伸ばせるだけ、伸ばす。
(この時、左の脇腹に力が入るのを感じてください。)
4.息を吐ききったら、3秒同じ姿勢を保つ。
5.3秒経ったら、元に戻り、5回行う。
これを左右1~3セット行ってください。
これは、最初にお伝えしたトレーニングと同じように腹斜筋を鍛え、骨盤を上側から締めるトレーニングになります。
【やり方】
1.クッションを1つ用意してください。
2.仰向けになり、痛いところが当たらないように骨盤の下にクッションを敷いてください。
3.両手は体の横に置き、足を肩幅程度に開き、両膝を立てます。
4.鼻からゆっくりと息を吸い、ゆっくりと吐きます。
5.息を吐きながら5秒かけてお尻を上げていきます。
6.お臍とお尻が一直線になったら、最後にお尻をキュッと締めて3秒保ちます。
(この時、お尻に力が入っているのを感じてください。)
7.3秒経ったら、5秒かけてゆっくりと戻します。
8.1度、リラックスして、同じ手順を3回繰り返してください。
こちらが、大殿筋を鍛えるトレーニングになります。
骨盤の開きを引き締めて、仙腸関節を安定させてくれます。
大殿筋が強くなることで、筋肉自体が骨に当たるのを防いでくれるクッションにもなってくれます。
仰向けになるので、仙骨が痛くならないようにクッションを下に引いて行ってください。
円座クッションのようなドーナツ型のクッションがあると、最適です。
また最後にお尻をキュッと締めることで、骨盤底筋群(こつばんていきんぐん)という筋肉も鍛えられ、より骨盤を引き締めることができます。
仰向けで寝ると仙骨が痛い原因は、仙腸関節が緩んでしまい、骨盤がゆがんで開いてしまった結果、骨盤の後ろにある骨が出っぱりが、寝たときに、床に当たってしまうからです。
この状態は、仙腸関節不安定症と言われ、靭帯の緩みや骨盤のゆがみが原因となります。
また痛みは、座った時にぶつかる坐骨や、鼠径部にも広がることもあります。
これらを解消するためには、腹斜筋や大殿筋を鍛え、骨盤の開きを取ることが大事になります。
仰向けで寝ると、仙骨が当たった痛いという人は、ぜひお試しください。
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