肩を上げる時はさほど痛みもないのだが、肩を下げる時だけ痛みがあるという方。
「なかなか治らないな」と感じてはいませんか?
それにはある原因があるのです。
まず、肩の痛みの原因には、次のものがあります。
ここで挙げる以外にも、沢山の症例があります。
肩はその構造上、少し動かし方を変えただけで、筋肉や靭帯、関節包など様々な部分への負担がかわる関節です。
なので、肩上げるという動作1つをとっても、
など、痛み方が様々です。
さて、そんな肩の痛み方の種類なのですが、肩を下げる時に痛いという痛み方。
実はこの場合、痛みの状態や組織の状態によっては、整体では治らない事もあります。
今回はそんな怖い肩を下げた時の痛みについて考えていきます。
「肩を下げた時だけ痛いんだよなー」
という方は参考になさって下さい。
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肩は次の関節から構成されています。
肩を動かす時には、これらの関節がスライドしたり、回転したりします。
そして、関節は骨と骨との繋ぎ部分の事を表現しているので、骨と骨が外れないように骨を繋いでいる組織が存在します。
それが以下のものにあります。
その他には、骨と骨が過剰に擦りあわないようスムースに動かすために、関節液や関節円板。
そして、関節が安定するように関節唇といった組織が存在します。
では、これらが肩を動かす際に、どのような役目をするのか。
もう少し掘り下げてみましょう。
例えば、肩を横に上げた場合。
上腕骨が肩甲骨のくぼみ(関節窩)で動きます。
そして骨を動かす為に、棘上筋や三角筋といった筋肉が主に働きます。
また、肩の骨と二の腕の骨が擦れ合わないように、関節包をいうクッションが動きをスムースにします。
このまま腕を上げていくと、ある程度の高さで、肩を上げる事が出来なくなります。
すると、肩甲骨が肋骨の上でスライドするようになり(肩甲胸郭関節)、より高く上げる事が出来るようになります。
腕が耳につくまで、肩を上げていくと骨と骨とを繋いでいる靭帯や関節包は、ぞうきんのように絞られてきます。
それに伴って、胸鎖関節や肩鎖関節をいう骨にも動きが生じてきます。
多くの場合、この動作の間で筋肉が引っ張られたり、炎症をおこした組織がこすれ合う事が原因で痛みが生じます。
肩が下げる時は、上げる場合よりも治す事が難しい場合が多いです。
なぜなら、肩の痛みのその殆どが上げる時の痛みなので、下げる時に痛む場合についての勉強があまりなされていないからです。
先生の経験値自体が少ない事が多いのです。
それでも、一流の先生は瞬時に原因を見抜いて、治してしまうのですが、、。
肩を下げる時に痛みが生じる場合の原因としては、次の事が挙げられます。
肩を下げる時のみ、炎症部分に負担をかけている。
腕を上げる時は、重力に逆らう動きが必要です。
その為に筋肉が力を発揮して、骨を動かします。
その一方で、肩を下げる時は重力に任せれば、勝手に肩が下がっていきます。
ただ、任せっぱなしというわけにはいきません。
実は、上げた筋肉には持続して力が入っているのです。
そうすることにより、肩をゆっくりと下げることが出来るのです。
ですが、肩を上げる時と下げる時では腕の動く方向が若干変わる場合があります。
これは肩の構造に原因があるのですが、その理由の1つに肩峰下滑液包という関節包があります。
二の腕の骨の肩甲骨に近い膨らんだ部分を、上腕骨頭といいます。
この骨が肩甲骨の凹みにくっついて、肩関節を作ります。
ある程度腕を上げた際に、上腕頭が肩の先の骨にぶつかるようになります。
その骨を肩峰といいます。
この肩峰という部分は、鎖骨の外側と肩甲骨棘という骨で作られています。
腕を上げて肩峰に当たると骨同士が擦りあってしまうので、その間にはクッションが必要になってきます。
そのクッションが肩峰下滑液包というわけです。
肩峰下滑液包に炎症が出ると、肩を上げる時と肩を下げる時とで、二の腕の動き方が変わります。
上げた時は骨がこすり合わないようになっていたスムースに動いてた肩峰下滑液包が、炎症の為肥大化して、下げる時は邪魔になってしまうのです。
動きの障害となった肩峰下滑液包に圧力がかかる事により、痛みが生じます。
痛みの出方にもよるのですが、次の事を意識すると、肩を下げる時の痛みが和らぎます。
腕を体から離し肘を外側につきだすような姿勢をとる方は、注意が必要です。
その姿勢を保ちながら手を動かす作業を行うと、肩の内部でねじりが生じます。
すると、肩を下げる時の動きで、肩が上手くはまっていないような、引っ掛かる感じを覚えます。
その状態を長く続けてしまうと、肩峰下滑液包にストレスが加わり、肩を下げた際に炎症の為肥大下した関節包のひだが引っ掛かり痛みが生じます。
なので、日常的に肩肘を過剰に張って仕事を行う方は、この姿勢を避けるようにすれば、痛みが軽減される事が多いです。
肩を下げた時に痛みが出る方。
意識して頂きたい事は、肩肘を張らない事。
そして、姿勢を治す事も重要になってきます。
姿勢が悪くなると、胸郭という胴体部分が歪みます。
肩甲骨は、この胸郭の上でスライドしながら動く骨なので、胸郭が歪めば肩甲骨の動きも勿論変わります。
胸郭の歪みの為、肩を動かした際に肩甲骨が動かなくなってしまえば、肩関節の動きにも変化が生じます。
そして、肩峰下滑液包が関節部分で引っ掛かってしまうと、やはり肩を下げた際に痛みがでるようになります。
姿勢は見た目だけでなく、痛みにも関わってくる重要な部分なのです。
今回は、肩を下げる時の痛みの対処法をご紹介させて頂きました。
ポイントは2つ。
炎症と引っ掛かりの程度がひどくないのであれば、この2つを意識して頂くと痛みが軽減されます。
しかし、肩を下げる時の痛みは上げる時の痛みと比べて治しづらい事もあるので、痛みが長引いている場合は、専門家に意見を求めて下さい。
辛い肩の痛みの軽減方法として活用して貰えれば、幸いです。
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