何もしていないのに、急に体が痒くなった経験はありませんか?
乾燥や汗、アレルギーなどかゆみの原因となるものは沢山あります。
ですが、皮膚科にいってもいまいち原因が分からない場合もあるのです。
そんな時、東洋医学は本領を発揮します。
東洋医学には西洋医学で原因がよく分からない症状に対して、効果がある場合も多いのです。
今回は、鍼灸師の観点からかゆみのメカニズムと解消法について、説明します。
なんで体がかゆいの?
とお悩みの方は一緒にかゆみと東洋医学について、勉強していきましょう。
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かゆみとは、何らかの原因で、皮膚が赤く腫れ上がったり、乾燥したりすることによって生じる炎症のことです。
【主なかゆみの原因】
西洋医学的に考えますと、かゆみとはホルモンの一種「ヒスタミン」が過剰に反応することによって起こります。
ヒスタミンは皮膚の中に存在する脂肪細胞から分泌され、かゆみを引き起こす原因の一つです。
実は、ヒスタミンは免疫組織の一つなんです。
なくてはならない大事な役割があります。
例えば、体に害がある何かが入ってきてしまった時、ヒスタミンがしっかりと作用しているから体を反応させ、外に出してくれるんです。
この時の反応が赤くなったり、皮膚が痒くなったりします。
このヒスタミンがないと、体は外からの害に気がつかなく、毒を外に出せなくなってしまい、外敵にむしばまれてしまいます。
なので、ヒスタミンはとても重要なんです。
しかし、まれに外敵以外にもヒスタミン反応してしまうことがあります。
これは、特に体に害のないものにも、ヒスタミンが分泌されてしまうのです。
これが、アレルギー反応のメカニズムで、かゆみなどの症状はそういったことから怒ってしまいます。
それでは、東洋医学の視点からこのかゆみを紐解いてみましょう。
東洋医学的に考えて、かゆみとは「風(かぜ)」なんです。
この「風」が経絡の中の絡脈(皮膚部分に通っている経絡)に入り込むとかゆみを引き起こします。
昔の古典の本に書かれている、こういう言葉があります。
『血熱生風(けつねつせいふう)』
または、
『血虚生風(けっきょせいふう)』
どういう意味なのでしょうか?
血と風は密接な関係があります。
血の中に熱が溜まってしまうと、かゆみを引き起こします。
自然界でも同じことが起こります。
大気には気圧があります。
この気圧の変化によって風を生むのです。
熱は軽いので、上に上がります。
そして、冷えると空気は下に下がってきます。
この現象が風を生むのです。
ですから、熱があることによって、体の中でも同じことが怒ってしまい、風を生み出します。
血が足らなくても、かゆみを誘発させます。
東洋医学的に血を貯蔵する臓器は肝です。
血=陰
陰は水のエネルギーです。
水分不足を起こし、乾燥によるかゆみを引き起こすのです。
なので、この場合血の熱を冷ます、もしくは血を補うことによってかゆみを抑えることができるのです。
血熱や血虚が原因の場合、次のツボが効果的です。
【血海(けっかい)】
血海というツボは、読んで字のごとく血の海と書くので、血がたくさん潤っている場所です。
そのツボを刺激することによって、血熱を冷ます、もしくは血を補うことができ、かゆみがおさまります。
場所:膝のお皿の上、内側の角から指3本上がったところ。
このツボを毎日、30秒から40秒ほど指で押してみましょう。
毎日やることで、血を補うことができます。
それでも、かゆみが治らない方には、漢方を摂って、直接治療することもできます。
【当帰飲子(とうきいんし)】
この漢方は血を養い、風を外に出してくれる作用があります。
生理などで貧血で、それによってかゆみに困っている女性にぴったりです。
かゆみの原因は風。
この風をできるだけ体にためないようにしなければいけません。
そのためにはまず、しっかりと栄養を保留して、規則正しい生活を送ってください。
それでも、よくならない場合は、今回ご紹介したツボ押しを試しみてください。
「かゆみ」で困っている人たちの助けになってくれれば、幸いです。
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