トイレで用を足していたら、便に血が混じっている!
でも、痛くない。。。
これって痔?
そうです。
これは、痔のサインなんです。
痛くないからといって、放っておいたら大変なことになってしまいます。
調査によりますと、痔で困っている人が全体の多くて55%という結果が出たというレポートもあるそうです。
特に女性は痔で困っている人が多いそうで、3人に1人は痔になっていると言われています。
その中で、症状がない人が約6割もいるそうです。
このストレス社会で、特に日本人に多い痔について東洋医学の観点から説明したいと思います。
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痔とは、肛門直腸部の静脈循環に障害が起こり、出血や痛みを伴う疾患のことです
【痔の種類】
この中でも、今回はいぼ痔について詳しく説明しようと思います。
いぼ痔は、痔核(ぢかく)といい、直腸の末端や肛門部分の血流が滞り、静脈瘤(じょうみゃくりゅう)という、血液の塊が形成されてしまう痔のことです。
その静脈瘤がイボのように膨れることから、いぼ痔と呼ばれています。
いぼ痔には、二種類のいぼ痔があります。
外痔核は肛門部分にできるいぼ痔で、痛みを伴う場合が多いです。
内痔核は直腸部分に静脈瘤ができる痔で、普段痛みを感じませんので、自覚することはありません。
排便時に出血する程度です。
しかし、重症になってくると、そのイボが肛門から出てきてしまい、時には激痛を伴う場合があります。
レベル1:
排便時に出血するが、痛みはない
レベル2:
排便時に出血。脱肛(イボが肛門から出てくる)と痛みがある
レベル3:
痛みがあり、脱肛が自然に戻らない。脱肛くせがついてしまっている
レベル4:
常に脱肛している
では、なぜ痔になってしまうんでしょうか?
痔の主な原因には、次のものがあります。
このように実に様々な事が原因で、痔になってしまいます。
やはり、胃腸に負担のかかることをすると痔になる傾向にあります。
それでは、東洋医学的な観点から痔について紐解いてみましょう。
東洋医学で痔は主に3つの症があります。
この中でも、特に多い理由の一つ「湿熱(しつねつ)」について説明します。
湿とは、湿気(しっけ)のことです。
湿の性質はネバネバしていて、ねっとりしています。
また、湿は中焦(胃腸)で作られます。
なので、また中焦が弱ると、湿ができてしまいます。
この湿が便に混じることで便通が悪くて、なかなか便が出ない人たちなどはこのケースに当てはまるでしょう。
まず、イボ痔の場合、血が溜まっている状態ですので、『瘀血(おけつ)』が大腸にある状態です。
この瘀血から出血を起こします。
瘀血は血が滞っている状態ですので、滞っている場所にできます。
その滞る原因が『湿熱』なのです。
例えば、ストレス。
ストレスが溜まることを「肝気鬱滞(かんきうったい)」と言います。
これは、肝の気が滞ることをいうんですが、この肝気は胃腸を攻撃する傾向があります。
そのことを、『肝気犯胃』と言います。
この消化器官の調子が悪くなることで、胃腸の運化機能(気を運ぶ機能)が働かなくなり、腸気鬱滞となり、便秘が起こります。
ここで、湿が溜まり、さらに熱がこもることにより、瘀血を生成してしまうのです。
それに加えて、肝気が溜まることは熱も生みます。
これは、例えばボールに空気を入れると最初は大丈夫ですが、これ以上入らないくらいパンパンに入れると、空気圧の影響からボールがだんだん熱くなってきます。
この熱が湿とくっついてしまいます。そして、湿熱となるのです。
このメカニズムが人間の体にも起こっているのです。
この『湿』と『熱』が痔の原因なんです。
他にも、痔になるメカニズムはたくさんあるのですが、ストレスが原因の湿熱による痔のケースは非常に多いです。
それでは、どうしたらこういった痔を解消できるのでしょうか?
今回は、鍼灸師がよく使う痔に効くツボを紹介します。
痔の効くツボとしては、承山(しょうざん)というツボを、おすすめします。
【承山(しょうざん)】
このツボは膀胱経のツボなんですが、実は、膀胱経の道筋は最後に肛門に入っていくんです。
なので、肛門部の疾患を治療するのに有効なツボなんです。
そして、このツボはちょうどふくらはぎの中央ライン上で、アキレス腱から筋肉に変わるあたりにあるんです。
昔の古典の人たちは、ツボの場所や意味を自然や対象とするものを立てて考えていました。
そのことを、鏡像(きょうぞう)と言います。
この承山というツボもまさに、鏡像しています。
その場所とは、お尻なのです。
ちょうど、腰の部分を膝裏とした時に、ふくらはぎの終わりはお尻に当たります。
このことからも、承山が痔に効くツボと言えるでしょう。
このツボを毎日、30秒づつ押してみてください。
日本の鍼灸師は漢方を処方することはできませんが、東洋医学の中で漢方は切っても切れない関係です。
参考にしてみてください。
【田七人参(でんしちにんじん)】
この漢方は、効能に『血を止め、瘀血を留めず、痛みを鎮目、腫を消す』と言われ、昔から民間にも止血の特効薬をして使われていました。
もちろん、腸内出血にも効果があるので、痔にピッタリの漢方です。
痔の原因は湿熱によって起こることが多いです。痔を治すには、この湿熱を体から出してあげなければいけません。
そのためにはまず、食生活をただし、規則正しい生活を送ってください。
特に、ストレスには気をつけてください。
それでも、よくならない場合は、今回ご紹介したツボ押しを試しみてください。
もし「痔」で困っている人たちの助けになってくれれば幸いです。
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