みなさん、姿勢は気をつけていますか?
癖で背中が丸まってしまう人、椅子に浅く座ってしまう人、デスクワークで猫背になってしまう人・・・。
仕事に集中すると、前のめりになりつい猫背になってしまいます。
そんな姿勢が長く続いて仕事が終わると、首や肩、腰がガチガチに硬くなって痛いという方は、少なくないのではないでしょうか。
猫背って本当に身体に良くないものなのです。
今回は、そんな猫背についてどうして身体によくないのかお話していきます。
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姿勢の話に入る前に、まずは人の体の大黒柱である背骨についてお話していきます。
背骨は、医学的には脊柱(せきちゅう)と呼びます。
脊柱は1つの骨でなく椎骨(ついこつ)という骨が積み木のように積み重なってできています。
椎骨は頸椎(けいつい)・胸椎(きょうつい)・腰椎(ようつい)・仙椎(せんつい)の4種類に分けられ、それぞれ7個、12個、5個、5個あります。
横から見ると頸椎と腰椎はお腹側に、胸椎と仙椎は背中側にカーブしています。
このカーブは、運動などの衝撃の吸収や頭を支えるために絶妙なバランスを保っています。
またボーリングの玉ぐらい重いと言われている頭を、首やその周りの筋肉で支えています。
では正しい姿勢ってどういう姿勢でしょうか。
理想的な姿勢の目安として、立っている姿勢を横から見た時、次の4点が一直線上に並びます。
この4つが一直線上に並ぶと、正しい姿勢となります。
この姿勢では背骨が、頭や上半身の重さ支え、背骨のカーブが生活や運動している時の衝撃を和らげるクッションとして働いてくれます。
猫背のような背中が丸くなる姿勢では、背骨のカーブが不安定になり、様々なところに悪影響が出てきます。
どこに悪影響がおこるか、首・肩・胸・腰に分けて詳しくお話していきます。
猫背になると背中が丸まり、頭や首は前に出てしまいます。
頭や首が前に出ることで、本来骨で頭の重さを支えるはずが、首や肩の筋肉が代わりに支えることになります。
この時、後頭部側から引っ張って支えるような形になります。
そうすると頭や首の骨から肩甲骨に付く、僧帽筋(そうぼうきん)と肩甲挙筋(けんこうきょきん)という筋肉に負担がかかり、筋肉が常に張った状態になって血流が滞ります。
その結果、乳酸や老廃物(ろうはいぶつ)などが溜まって、コリや痛みになってしまいます。
またストレートネックも猫背が原因で起こることがあります。
頭が前に出ることで頸椎の前弯がなくなり、真っ直ぐになります。
この状態が続くと、頭の骨から鎖骨についている胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)や首から肋骨についている斜角筋(しゃかくきん)が縮んだままになり、硬くなってしまいます。
その結果、首のカーブが少なくなり、ストレートネックになります。
肩の関節は、鎖骨(さこつ)と肩甲骨(けんこうこつ)と上腕骨(じょうわんこつ)という腕の骨で出来ています。
肩が正しい位置にあると、関節がしっかりとかみ合います。
さらに関節のかみ合わせを肩周りの靭帯で補強して、腕の重さを肩甲骨でしっかりと支えてくれます。
しかし、パソコン作業でキーボードを使っていると、腕を前に出し、肩を巻き込んでしまいます。
肩を巻き込むと、靭帯での支えが不十分になり、棘上筋(きょくじょうきん)や僧帽筋が代わりに支えるようになります。
腕の重さが首や肩周りの筋肉にかかるため、肩こりの原因になり、悪化すると四十肩になる危険性もあります。
胸には、胸郭(きょうかく)という胸骨(きょうこつ)と肋骨(ろっこつ)、胸椎で出来た空間があります。
この中には肺があり、胸郭が広がったり縮んだりすることで空気の出入りを助けています。
しかし猫背になると、背中が丸くなったせいで胸郭が広がるのを邪魔して、うまく膨らむことができません。
その結果、十分に空気を取り込むことが出来ず、呼吸が浅くなってしまいます。
背中が丸まると、胸椎の背中側へのカーブが強くなります。
そうすると、座る際には骨盤を倒して浅く座る姿勢を取りやすくなります。
ソファーにリラックスして座るような状態です。
この姿勢は腰の筋肉は引っ張られ固くなってしまいます。
また背中の筋肉は、お尻の筋肉と筋膜という薄い膜で繋がっています。
背中が丸まって背中の筋肉が引っ張られると、お尻に筋肉まで引っ張られます。
その結果、お尻が張ってきて腰の痛みにつながってきます。
それでは猫背を治すにはどうしたらよいでしょうか?
まずは、正しい姿勢を取り、筋肉に余分な負担をかけないこと。
立ち姿勢では、先ほどの4点が一直線上に来る姿勢を取ります。
そのためのポイントとして、以下の3つを挙げます。
この時、よい姿勢を取ろうと無理に力むと逆効果になるので、軽く力を抜くのがコツです。
また座る姿勢は、坐骨というお尻の骨を椅子の座面に当たることを感じながら、骨盤を立てて座った姿勢が、一番負担が少なく座った姿勢になります。
この時、椅子に深くかけ、腰を背もたれに当てるようにしてください。
ところが、正しい姿勢でも同じ姿勢が長く続くと身体に負担になります。
筋肉は、伸び縮みする事で血流やリンパの流れを促すポンプの役割があります。
動かない筋肉は、血流が悪くなり、乳酸などの疲労物質を流すことができなくなってしまいます。
デスクワークの合間にストレッチを行い、固まった筋肉を動かすようにしてください。
最後に椅子に座ったままできるストレッチの方法をお伝えします。
【ストレッチ】
①後ろで手を、掌が上を向くように組みます。
※肘はのばしてください。
②左右の肩甲骨を合わせるように肩を後ろに引きます。
※この時息を鼻からゆっくりと吸ってください。
③肩を引いたまま、頭をゆっくり後ろに倒します。
※ 頭を倒す時は、口をすぼめて息を細く吐き切って下さい。
④そのままの姿勢で3つ数えてから頭を起こし、肩の力を抜きます。
【注意事項】
これは背中を丸めてしまうクセを取って、背すじを伸ばしやすくするストレッチです。
猫背になると、肩こりや腰痛の原因にもなるのですがもう1つ困った事があります。
それは、姿勢が悪くなった事によってお腹がたるんでくる事です。
デスクワーク中に猫背になると、腹圧が下がります。
腹圧とは姿勢を良くするためのお腹にある圧力の事で、この圧力を利用して姿勢を良くしているのですが、猫背はこの圧力を弱くします。
すると、お腹の力で体を支える事が難しくなってきて筋肉が衰えます。
結果、代謝が悪くなってお腹がたるんでくるのです。
そんな事にならないようにする為の、姿勢の矯正体操のやり方をご紹介いたします!
まずは、背骨を柔らかくします。
そして、背骨を矯正した後に背中やお腹の筋肉を使って姿勢を良くしていきます。
まずは、こちらの体操を行ってください。
そして、そのあとの体操がこちらです。
猫背は、首・肩・背中・腰と全体的に負担をかけてしまいます。
パソコン仕事やソファーに深く座るなど猫背の姿勢を取りやすい機会が多いので、普段の心がけやストレッチなどのセルフケアが改善や予防のポイントとなります。
猫背がクセになっていて治したいと考えている人や肩こりや腰痛などの症状が猫背からきているのではと感じている人は、一度プロの所へ行ってみてください。
猫背が気になる方の参考になれば幸いです。
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