一回、顔のズレが気になってしまうと、気にしないようにしても、なかなか難しいものです。
エラの張り方が左右で違う場合や、頬骨が片方だけ出っ張っている。
鼻の曲がりも気になりますし、目の高さが違うなんてお悩みもあります。
一言で顔のズレといっても、来院頂く患者さんによって、実に様々な顔のズレに関するコンプレックスをお持ちです。
当院ではこれまでに、顔のズレを治すセルフ矯正法をいくつかご紹介してきました。
まだ見ていない方は、こちらをチェック!
これらを参考に、ご自身で顔のズレの矯正を行った方から、
「ズレが治りました」
とメッセージを頂くこともあり、大変嬉しく思っています。
ただ、中には思うように効果が出せずに、依然、顔のズレでお悩みの方もいらっしゃるかもしれません。
その原因として考えられるものが、こちら。
多くの場合、どちらかが原因となり、自分でズレを治せないはずなのです。
ここでもう一度、やり方の復習と、自分で治せる顔のズレの限界を知りましょう。
目次 [非表示]
顔のズレとはかなり広範囲を表した言葉で、実際にはエラ、頬骨など、どこの顔のパーツがずれているのかは、人それぞれです。
・まずは、比較的に自分での治しやすいと考えられる、エラのズレの治し方の復習。
・そして、頬骨の出っ張りを治すセルフ顔面整体法。
・自分で治せる顔の歪みの限界値。
これらを学んでいきましょう。
エラが何故、自分でも治しやすいのかというと、顔の他のパーツと比べて筋肉が多い部分だからです。
エラの左右差の原因にナンバーワンは、『咬筋』という筋肉の発達の左右差になります。
咬筋とは、エラについている筋肉で、食事の際に食べ物を噛み砕く時に使う筋肉です。
「現代人は、顎が細くなった、それは固いものを噛まなくなったからだ」
とテレビやネットで口にしているのを、聞いた事はないですか?
これは固いものを噛まなくなった事による、咬筋の萎縮(痩せ細ること)だと考えられています。
さらに、筋肉をよく動かすと骨も太くなる傾向も強い為、エラ張り顔になるという事です。
こう説明すると、
「じゃあ、固いものを噛まなければ、小顔になれるのね」
と考えられる方もいるのですが、それは違います。
咀嚼(ものを噛む事)という動作は、とても重要な動作で、脳を活性させる効果もあると言われています。
また、下顎頭という軟骨部分は成長と共に骨になってくるのですが、咀嚼はこの軟骨部分を骨化させる重要な行為になります。
この部分がしっかり作られないと、顎の長さに左右差が生じ、顎が歪む原因になります。
さらに、柔らかいものしか咬まないと、表情筋が衰える原因になるので、将来、顔が垂れるという事も考えられます。
食事はよく噛んでください。
よく噛んでも、エラ張りを抑える方法は沢山あります。
その1つが顎の矯正です。
そうなんです。
今回の主題である『エラのズレ』
明らかに左右差がある場合は、顎がずれている場合が殆どなのです。
筋肉が発達するには、
これらが必要になってきます。
これはエラの筋肉も同様なのですが、エラの筋肉にはある特徴があります。
それは、『疲れを感じにくい』という点。
顎に不調がない方は、ちょっとやそっと、エラの筋肉を使いすぎても、疲れを感じないはずです。
これは、筋肉に必要以上の負荷をかけていない状態。
しかし、朝起き抜けに、
などの症状を感じられる方も、いらっしゃいます。
この状態は、エラに必要以上に負荷をかけている状態。
だと考えられる事ができます。
元々、疲れを感じ辛いのに、だるさを感じる理由は1つ。
『疲れを感じるまで、筋肉を使っているから』
顎特有の動き、『食いしばり』や『歯ぎしり』が、原因となる事が多いです。
この2つ、なかなか予防が出来ないから、困ったものです。
そして、筋肉が発達してくるといっても、どのように大きくなるのかは、『骨の大きさ』や、『関節のねじれ具合』で変わってきます。
エラの骨が四角いタイプの方は、筋肉が全体的に筋肉が大きくなりやすいです。
しかし、顎が歪んでいる方は、一部分の筋肉だけ筋肉が肥大しやすくなります。
なので、エラの左右差を治すには、顎の歪みを治していきたいのです。
厳密に顎のズレを調べるには、専門の精密機械が必要になってきます。
口の開き具合や、筋肉の力の入り方を調べ、一番負担のない位置に顎を誘導していくのです。
歯医者さんで導入しているところが多いようです。
しかし、この機械は値段も高く、分析に専門知識も要するので、セルフ矯正に必要なものかと言われると、いらないです。
必要になってくる時は、自分で治す事が出来ず、専門家に調べて貰う場合です。
この場合は歯並びや、顎の使い方の癖が強い場合が多い為、自分で治す事が難しくなってきます。
また、専門家に診てもらわずとも、自分でエラの歪みを治せるかどうかを、推測する方法もあります。
それは、エラの角度を測る事。
頬骨からエラにかけての角度が、左右で3度以上ずれている場合。
この角度を超えてエラずれる場合は、専門的に診て貰ったほうが早く治る事でしょう。
それ以外の方は、セルフ矯正の効果が期待できます。
以下の方法を試してみて下さい。
顎を正しい位置へ誘導したいのですが、その際に重要となってくるのが、『舌』です。
舌の筋力は、顎の安定化に必要不可欠。
顎を鍛えて、顎の歪みを整えましょう。
【やり方】
1.割りばしを用意して下さい。
2.割り箸を上の歯と舌先で挟む。
3.舌先が中心から外れないように意識しながら、口の開け閉めを10回行う。
4.口を開けた状態を保ち、親指で上へ押す。
この時に、口が閉じないようにする。
5.割り箸を縦に持ち鼻先につける。
割り箸が鼻先から離れるように舌を前に突きだし体操を行う。
頬骨の出っ張り方が左右で違う方。
その理由は骨ですか?
それとも、脂肪ですか?
エラ張りの際にご説明した、咬筋が過剰に発達して顔の横幅が広がって見える場合もありますが、その殆どの理由は、骨か脂肪です。
自分で治す事が難しい点です。
現代医学では、骨を小さくするのは無理という事になっています。
にも関わらず、骨を小さくするなんてけしからんと、小顔矯正の業界全体を、お叱りする同業者もいらっしゃいます。
では、変える事が出来ないとされている骨。
その、骨の構造。
また、頬骨について調べていきましょう。
【頬骨の作り】
頬骨は上顎骨と側頭骨を繋ぐ骨で、写真を撮った際、目の下でやたらと主張してくる骨になります。
上から頬骨を見ると、こんな感じになります。
上から見ると、楕円形に広がっている事が確認出来ると思うのですが、その楕円状が頬骨の張りの原因となるので、気にくわないのです。
しかも、元々薄い骨にも関わらず、頬骨の張りを気になる方の中には、骨が厚い方もいらっしゃいます。
また、前に出っ張るタイプの頬骨もあるので、困ったものです。
骨が原因の場合、これらをなんとかしたいわけです。
その一方、脂肪が原因で、頬骨が張って見える場合もあります。
ダイエットをしても顔だけ痩せない。
そんな経験があるなら、頬が出てる原因は脂肪かも知れません。
頬骨にある脂肪細胞が多い為か、顔がアンパンマン、頬っぺたがタコヤキみたいと、様々な表現でお悩みを訴える事が多いです。
脂肪が原因の場合、一番の問題となるのが、部分痩せが出来ないという事。
そうなんです。
現代のダイエット業界の見解では、部分痩せは難しいとされています。
「じゃあ、テレビでよく見る、ダイエットで驚異的に引き締まったボディを披露している芸能人のあれはなに?」
と疑問を感じると思います。
あれは、食事制限で脂肪を落とした上で、筋トレで絞っているのです。
引き締まった部分だけ、脂肪が落ちているわけではないのです。
主に引き締まっている部分はお腹や二の腕、お尻などの脂肪がつきやすい部分。
そして、脂肪を落とした周辺の筋肉を肥大させて、メリハリをつけます。
すると、驚愕ボディの出来上がりです。
意志と時間と筋トレの知識があれば、達成は可能です。
少し話がずれましたが、部分痩せは難しいという事。
お肉が体のどこからつきやすいのかは、個人差が大きいです。
ですので、頬っぺたの脂肪がつきやすい方が、その脂肪を落とそうと思ったのなら、顔の脂肪が反応してくるまで、必要以上にダイエットを行う必要があります。
ただ、顔が痩せたと感じた時には、体はガリガリになってしまう危険性もあるので、注意が必要です。
とくに女性は、体脂肪が一定の基準より減ってしまうと、生理が来なくなる危険性も加わりますので、必要以上のダイエットは避けるべきでしょう。
しかし、脂肪による頬の出っ張りは、なんとかしたいわけです。
そんな方は、カロリーを抑えつつ栄養素を補う食事療法と、ダイエット鍼灸がおすすめです。
ご興味のある方は『下膨れを治す為に大切な事は減量よりも食事の質と小顔体操。』をご覧になって下さい。
では、実際に頬骨にアプローチしていきましょう。
骨を押しても小さくなりませんし、マッサージを行っても脂肪は落ちません。
では、何をどうすれば良いのか?
と言いますと、
『骨の位置を矯正して、筋肉のバランスを整えて、骨に適切に刺激が入るようにする』
と良いのです。
少し乱暴な説明になりますが、次の事をイメージしながら行うと良いです。
【説明】
通常、下顎角と頬骨に咬筋は付着しています。
正常な顎の位置だと、以下のように筋肉がついています。
しかし、このように顎がずれたとします。
※顎のずれは、ほんの少しのずれなので、ここまでひどくずれる事は少ないですが、分かりやすくする為に、このように表現しています。
すると咬筋に、特有の捻れが加わります。
捻られた咬筋は、頬骨にその捻れを伝えながら動いていきます。
長期的な骨への圧迫や牽引は、骨の形を変える可能性があります。
これはどこの骨にも、同様に当てはまる事なのです。
ここで、もう少し踏み込んで、骨の作られ方を調べて見ましょう。
【骨の作られ方】
成長に従い、骨が伸びてくるのは分かるのですが、何故骨は成長するのでしょうか?
子供の頃は骨が成長しきっておらず、骨の両端には骨端線をいう軟骨部分が存在しています。
ここの軟骨が増殖する事によって、骨は成長していきます。
もしくは、成長に伴って結合組織♯1が骨化や破骨細胞が骨を溶かしいく。
骨の作り替えを繰り返して、骨を作っていきます。
主には、このどちらかの成長に従い骨が成長していきます。
♯1
頭蓋骨がいくつかの骨がジグソーパズルように組み合わされて作られています。
しかし、赤ちゃんの頭蓋骨はこの組み合っている部分が成長していない為、隙間を作っています。
この隙間を埋めているのが結合組織。
この結合組織が成長に伴って、骨に代わっていきます。
この時、骨に作りかえられる事を、膜内骨化と言います。
そして骨の成長に必要なものが、次のものになります。
これらが成長期の期間内に適切に処方されると、骨が伸び作られていきます。
では、骨が曲がる理由には、何があるのでしょうか?
【骨が曲がる理由】
1.外からの圧迫力。
サイズが合わない靴や、中世ヨーロッパで流行った、ウエストを細くする為のコルセットなどは、骨を曲げてしまいます。
2.成長期におけるスポーツの影響。
例えば、野球。
ボールを投げ続けていく事で、骨に捻られる力が加わり、二の腕の骨が捻じれて成長する場合があります。
ひと昔前ですと、グランド状況やシューズが悪い為に、サッカー選手にはO脚が多いと言われていた事もあります。
バレエなども、小さい頃から行っている方が多いので、体が成長していく段階で骨が曲げられ、バレリーナ特有の体つきになる事が多いです。
3.癖による骨の捻じれ。
片噛みや頬づえは、顔の骨を歪ませる原因になると、考えられます。
指しゃぶりを中々やめられない子供なども、口蓋骨が変形しやすい傾向がありますし、出っ歯にもなりやすいです。
がに股や内股で歩いている方も、O脚やX脚の原因となるでしょう。
このように、筋肉による牽引力だけではなく、骨を曲がる原因は日々の生活の中で沢山あり、普通に生活しているだけでも、必ず体は捻じれてきてしまうのです。
実は、顔や体が左右均等で、完全に真っすぐの方は少ないのです。
健康に生きていく上で、ある程度の歪みがあるのが普通です。
ただ、歪み度合いが進行してくると、肩こりや腰痛など、日々の生活に支障をきたす原因にもなりますし、見た目が悪くなり原因にもなるので、早めに治した方が得策でしょう。
では、顔の場合は、どのように伸びてくるのでしょうか?
頬骨は次のように成長してきます。
【頬骨の成長の仕方】
頬骨を上から見た画像です。
小さい頃の頬骨の形は、画像の水色のような形です。
それが成長に従い、矢印の方向に成長していきます。
頬骨が外側に成長しているのが、分かるでしょうか?
これが頬骨の出っ張りの原因です!
骨の成長はその殆どが自律的伸びるのですが、冒頭でご紹介したように、咀嚼など一部の動作は、軟骨の骨化に影響を与える可能性が高いと考えられています。
ここからは経験からくる個人的な考えになってしまうのですが、下顎頭だけではなく、顔面骨の成長に、筋肉の影響はかなり大きいのではないかと考えています。
なので、自律的に頬骨は大きく成長していきますが、この際にどのような食事をしていたのか、何歳頃から話始めたにかなど、様々な因子も加わり、顔の形が作られるのだと思います。
ここからさらに、話を進めて顔面整体が何故、顔つきを変える可能性があるのか?
を考えていきたいと思います。
その前に一旦、ここまでの話を、まとめていきましょう。
【骨全般のまとめ】
1.骨は軟骨が増殖する。
もしくは骨の分解・合成を繰り返す事により、形を変え成長していく。
2.骨の成長には、栄養やホルモンや圧迫力が必要だが、その殆どは自律的に行われる。
3.骨が曲がって成長する原因には、遺伝条件以外に、外部からの外力(きつい靴やコルセット)が強い場合や、スポーツによる筋牽引力。
さらに、頬杖や片噛み、食いしばり、内股やガニ股での歩行などの悪癖などが考えられる。
さて、ここから顔に特化して話を進めていきましょう。
【顔面骨についてのまとめ】
1.顔面骨もある程度、決まった方向に成長していく。
2.顔の骨成長に影響を与える因子として、咀嚼、発声、表情筋、食いしばりや片噛みなどが考えられる。
3.自律的に顔面骨が成長していく中で、外部からの影響因子が加わり、骨が曲がっていく。
また、その影響が片側にだけ現れた場合、頬骨の左右差という結果になることがある。
顔が歪む原因としては、これらが原因となってきます。
しかし、これはあくまでも、顔の骨が成長していく過程で生じる顔の歪みについての説明になります。
その一方で、顔の骨が成長してから、顔が歪んできたと感じる方もいらっしゃいます。
その主な原因は顎のズレです。
顎がずれて、咬筋の使い方に左右差が生じると、骨にかかる圧が変わります。
骨は持続的に力をかけない限り、形は変わらないとされています。
しかし、咀嚼や発声などによる筋肉の牽引力や、歯を噛み合わせる事による咬合力は、骨の形を変える原因になると考えられます。
なので、
これらは顔の歪みがひどくならないようにする手段となり得るわけです。
さらに、ここから顔面矯正の難しい部分に踏み込んでいこうと思います。
顔面の整体を行う時に、顔面骨の噛み合わせという概念があります。
顔はいつくかの骨のパーツに分かれていて、そのパーツの繋ぎ目の事を、『縫合』と呼びます。
顔面骨の継ぎ目を小さくして小顔にします。
という小顔矯正院もあるようです。
この継ぎ目が小さくなるのかどうかは分かりませんが、
『顔や頭の骨は呼吸と共に、超微細に動く』
という考えが、顔面整体の概念の中にあります。
超微細に動くので、骨の動きを証明しろという事はまだ難しいのですが、この動きを改善すると、肩凝りや頭痛などが楽になる方も大勢いらっしゃいます。
この継ぎ目の動きがスタックしないように整体を行い、顎のズレを調節し、顔の筋肉の均一化を図る。
そうする事によって整顔させる。
これが顔面整体の1つの考え方です。
さて、かなり前置きが長くなりましたが、頬骨のセルフ矯正を行っていきましょう。
ポイントは、骨の微細な動きを引き出す事になります。
先程ご紹介した顎の矯正体操と組み合わせる事で、効果が上がります。
基本的には、深呼吸をしながら矯正する方法になります。
では、やっていきましょう。
まずは、頬骨とこめかみの骨の調整から、初めてみましょう。
【やり方】
1.片方の手の親指と中指で、こめかみを把持する。
2.もう片方の親指と人差し指で、頬骨を把持する。
3.呼吸に合わせて、こめかみを後ろ回りに動かす。
鼻と頬骨のバランスをとってみましょう。
強い力での矯正は厳禁です!!
【やり方】
1.人差し指を頬骨の下に沿わせる。
2.もう片方の親指と人差し指で、目頭の内側、下の骨を把持する。
3.人差し指で頬骨を上に押しながら、指を内側に回す。
4.親指で頬骨の最も盛り上がった部分を、下から圧迫する。
・頬骨からエラにかけての角度が、左右で3度以上違う時。
・どちらかの頬骨の下縁が、鼻下の水平ラインから著しくずれている場合。
これらに当てはまると、自分で治す事は難しいかも知れません。
今回はエラと頬骨に限定して、
のご紹介させて頂きました。
顔を変える事は難しいです。
何故なら、一度大きく成長した骨は、変わらないから。
しかし、昔よりもエラが張ったり、頬骨が出っ張ってきたと感じる方は、少なくないはずです。
その原因の1つが、顎のズレによる筋肉の過剰な牽引力や圧迫力。
筋肉は骨を変え、顔つきまでも変えてしまうのです。
筋肉の過剰な力を抜いたり、力が入らない部分の力を入れるには、骨格矯正がおすすめです。
骨の動きが出てくると、筋肉のバランスがとれてくる事が多いです。
「昔よりも顔が大きく、ゴツゴツしてきたな」
と感じたらこの方法を、試してみてください。
次回、『自分で治せる鼻の曲がりや、目の高さの違いについて』に続く、、、。
〒104-0061
東京都中央区銀座 6-13-5
銀座NHビル4階
営業時間 10:00-23:00
(最終受付 22:00)
不定休
TEL 03-6278-8862
REVIEWお客様の声
© revision. ALL RIGHTS RESERVED