瘀血というものをご存知だろうか?
瘀血と聞いて、どういうものかわかる人の多くは東洋医学について学んでいる人や、鍼灸師として働かれている人だったりするだろう。
そもそも、東洋医学的に考える「血(チではなくケツと呼ぶ)」は血脈中を流れる赤色の液体のことで、栄養をたくさん含み『気』の作用で全身を巡って各組織を滋養しているものの事をいう。
その「血(ケツ)」に「瘀」という文字がつく瘀血はどういったものか?
東洋医学で「瘀」とは淀んでいるという状態を表す。
つまり「瘀血」なので血が淀んでいる、血が滞っているということである。
では、「血」はなぜ滞ってしまうのか?
血が滞るというのは西洋医学でイメージするなら、よくテレビの健康番組で取り上げられている動脈硬化などがイメージしやすいだろうか?
動脈硬化は動脈にコレステロール、中性脂肪などがくっつき血液の流れが悪くなって滞ってしまうというものだが、東洋医学では「血」が滞る=瘀血の原因は、動脈硬化のように直接的にこれが原因というものはなく、数多くの原因が考えられる。
今回は、そんな瘀血の原因、症状を挙げ、瘀血症状をどのように良い方向へ持っていくか紹介させて頂こうと思う。
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瘀血とは、簡単に言えば先に述べたように滞った「血(ケツ)」のことを指す。
「血」の運行失調によって起こるものである。
では、どのようなことが原因で「血」は滞ってしまうのか?
原因は数多く考えられる。分かりやすい例をいくつか紹介しよう。
例えば、砂糖水をしばらく火で熱しているとだんだんネバネバしてきて、べっこう飴のようになる。
それと同じで、「血」は栄養分を含んだ赤色の液体で、それが体内で発生した熱に熱せられて「血」が損傷し粘稠度が増し(ネバネバ状態)滞るということである。
次は逆に冷えた場合。
冷房で冷えすぎたり、雨に濡れたり、汗をかいた後に冷えたりなど、人体に「寒」の影響が及ぶと、「寒」の凝滞性の性質により「血」が滞る。
例えるなら。マグマのような流動体が冷えることで徐々に固まっていくのと同じである。
他には、「血」の必要量が不足し(血虚)
血流量が減少することで滞ったり、『気』の「血」を押し動かす作用の低下によって滞ったり。
このように多くのことが原因となって「血」は滞る。
「血」は様々なことが原因で滞るということがわかったが、それによって私達の体に起こる影響はどのようなものがあるか。
「血」が滞ることで体に起こる症状は主に上記の症状となる。
1つずつ簡単に説明していこう。
①固定痛・刺痛
固定痛・刺痛とは、「血」が滞ることで痛みが発生するというものである。
「血」は『気』に比べると動きにくい為、固定性の刺すような痛みが発生することが多い。
②紫舌・暗紅舌・瘀斑・瘀点・皮下出血班
まずイメージしやすいのは「血」が滞っているのだから流れが悪い。
つまり皮膚の色などはキレイな肌色、というよりは薄黒い色になったり、弱い紫色になったりするというのはイメージしやすいだろうか。
また、体をどこかにぶつけた際にアザができやすかったりその跡が消えにくかったりするのも症状の1つとして考えられる。
③シミ・色素沈着
瘀血が『気』や「血」の流れを阻むことによって
冒頭で述べた「血」の作用である全身を滋養するということがうまく行われず、皮膚のシミや色素沈着が出現する。
④腫脹、腫塊
イメージとしてはそのままで「血」が滞る=瘀血=滞った「血」は塊になる。
実際に、鍼灸治療の方法として「刺絡」というものがあり、滞った悪い血を出させるというもので
肩こりなど特につらい部分に「刺絡」を行うと、悪い血と共に血の塊のようなものが出てくることもある。
それが瘀血、滞って塊となった「血」である。
⑤月経痛
「血」の流れが滞ることで月経不順や月経痛が起こる。女子胞(子宮)で血が滞ると血塊が多くなる。
⑥肌膚甲錯(きふこうさく)
肌膚甲錯とはサメ肌のことを意味します。
瘀血が留まり、長期間皮膚を滋養できないと肌膚甲錯が起こる。
瘀血が原因で人体に起こる症状は主に上記のことが挙げられる。
瘀血が起こる原因も様々で、瘀血によって起こる症状も様々ある。
では、瘀血症状に当てはまる瘀血体質の人はどのように体質改善をしていけば良いのか。
簡単に考えると滞っているのであれば、再び流れを良くしてあげれば良いの「血」を推し動かす作用のあるものの状態を良くすれば、滞った血も流れ改善することが期待できる。
それは、瘀血の原因のところでも述べたが、例えば『気』が考えられる。
『気』は活動性が高く、人体内を絶えず休むことなく回っていて「血」などを押し動かす働きがある。
その『気』が滞る(気滞)ことで、「血」を押し動かす作用の調子も悪くなり瘀血症状になるので、まずは『気』の流れを良くしてあげることが先決である。
では、具体的に『気』の流れはどのように良くしていけば良いのか?
『気』の説明は先述したように、体の中を絶えず巡っていて「血」などをスムーズに流す働きがあったり「元気」というように生命活動の原動力であったり、体を温めたり、風邪などから守るバリアのような働きもある。
その『気』が滞ってしまった場合、どのように再び流れを良くしていくか?
ここで1つ『気』の流れを良くするツボをご紹介する。
『気海』
というツボで、文字通りその部分に『気』がたくさん集まるということで名前のついたツボだがよく漫画やカンフー映画などで、
「ヘソの下あたりの丹田(たんでん)と呼ばれる場所に力(気)を溜めて…」
といったフレーズを耳にしたことがないだろうか?
『気海』というツボの場所は、ちょうどヘソの下あたりでヘソから指3本分まではいかないが指2本分よりほんの少し下の部分にある。
その部分を指でゆっくり気持ち良いか痛気持ち良いくらいの力で刺激することで
『気』の溜まる量も増え、活動性が高まり、『気』の作用である「血」などを推し動かす働きも高まる効果が期待できる。
また、指圧だけでなく薬局やネット通販などで売っているシールタイプの円状の鍼や家庭用のお灸などで刺激することも効果的である。
前章では「血」を推し動かしてくれる存在の『気』に注目し、その『気』が滞ることで瘀血症状が起こると紹介させて頂いたが、瘀血とは滞った「血」であるため、次は「血」に注目する。
「血」の簡単な概要は冒頭で説明したが、「血」は栄養分を含んだ赤い液体であり、主に飲食物から作られる。
飲食物から作られるのは先ほど紹介した『気』も同じなのだが特に「血」が作られる源は飲食物であるため、規則正しい食生活は「血」を作り瘀血体質を防ぐことの第一歩だ。
女性でダイエットを意識されている方も少なくないと思うが、ダイエットにより飲食物を摂取しないと「血」や『気』が作られず『気』の作られる量が少ないため『気』の体を温める効果も弱まり体は冷える。
これが女性に多い冷え症につながるのだ。
瘀血が起こる原因でも述べたが、体が冷えるというのは体内に発生した「寒」であり、「寒」は凝滞性という性質によって『気』「血」を滞らせる。
よってダイエットは冷え性にもつながり、瘀血症状を引きおこす原因にもなるのだ。
ここでも1つ「血」を改善するツボをご紹介する。
『血海』
というツボだが、女性の月経痛で悩まれている方に使われることも多く、まさに「血」を改善するに良いツボとされている。
『血海』の場所は、膝のお皿より内側、そして膝のお皿の上から指4本分上にある。
膝を伸ばした際に上記の場所付近にくぼみができると思うのだが、くぼみの中央ではなく、くぼみの少し上に『血海』はある。
その部分を『気海』同様に、痛気持ち良い程度で刺激するか、シール鍼やお灸で温めたりするのも良い。
これまで瘀血の原因、症状や改善のポイントなどを述べてきたが、瘀血は現代社会で抱えている方が多い症状の元となるものであるように感じる。
先述したように、「血」が滞ることで冷え症や肩こり、頭痛、月経痛、本によってはアトピー性皮膚炎、耳鳴り、めまい、腰痛など。
瘀血の原因は様々あったが、東洋医学的に考える冷え症のメカニズムのように当てはめていくと「血」の滞りが原因で考えられる症状は、上記の症状を含め多岐にわたる。
このように病気の元とも言える瘀血は、東洋医学の考え方であり、西洋医学では瘀血のような概念はない。
なので病院にいっても検査結果として異常なし。と済まされてしまう事も多いと思う。
今回、瘀血改善のツボをご紹介させて頂いたように、東洋医学の知識、技術で瘀血に対する治療を行い、先述した症状が改善したという人は数多く存在する。
普段あまり知る機会の少ない東洋医学の瘀血というものについてご紹介させて頂いたが、悩んでいた症状がもしかしたら瘀血によるものなのでは?などと思える、考えられるきっかけになったら幸いである。
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